非営利団体「ヒューマン・ライツ・ファウンデーション(HRF)」が、中央銀行デジタル通貨(CBDC)のトラッカーを立ち上げた。同団体が主催するオスロ・フリーダム・フォーラムで発表された。

オンラインのトラッカーには教育資料やヒントが掲載されており、年内には完全に機能すると予想されている。

トラッカーは、1月に発表されたHRFの8か月間のフェローシップから生まれた。フェローシップは、ケイトー研究所の政策アナリストであるニック・アンソニー氏、研究者のジャニーン・ローマー氏、ポッドキャスターのマシュー・メジンスキス氏に与えられた。ケイトー研究所は、CBDCに熱心な反対者として知られる。

HRFのチーフ・ストラテジー・オフィサーであるアレックス・グラッドスタイン氏は、トラッカーに関するプロモーションビデオで、「特に権威主義国家での中央銀行デジタル通貨の進捗状況を説明するオンラインリソースであり、それに伴う市民の権利に関するリスクと懸念がある」と述べている。

CBDCは中央銀行の負債であるため、「市民と中央銀行との間に直接的なつながりを作り出し」、CBDCの導入に伴って「多くの人権問題が生じる」と、HRFウェブサイト上のCBDCトラッカーに記載されている。

HRFはビットコイン(BTC)の熱心な支持者である。グラッドスタイン氏は過去にコインテレグラフに対し、ビットコインは「民主主義を修正し」、戦争を抑止する可能性があると語っている。

オープンソースのCBDCトラッカーウェブサイトによれば、世界の中央銀行の大半がCBDCの研究の何らかの段階にあり、これまでに3つのCBDCが発行されている。それらはバハマのサンド・ダラー、ジャマイカのジャムデックス、ナイジェリアのeナイラだ。ウェブサイトには、中国のデジタル元を含む14の試験プロジェクトも掲載されている。HRFによれば、デジタル元の利用者はすでに3億人に達している。