米国で有名なIT企業家、またオリンピック出場経験もあるボート選手として知られる米ウィンクルボス家の双子の兄弟のキャメロン・ウィンクルボスが8日、ビットコイン価格がこれからさらに10~20倍も伸び、数百兆円規模の時価総額をもつと予測した。米CNBCによる取材のなかでのべた

 同氏によると、ビットコインは「ゴールド2.0」であり、現物の金市場からシェアを奪う能力をもっているという。既に30兆円を超える時価総額をもつビットコインがさらに伸びる根拠として、「デジタルゴールド」としての立ち位置をあげている。

ビットコインはその特性から考えて、ゴールド2.0だと感じてきた。金市場をかき乱すのだ。金に希少性があるように、ビットコインの総量も固定されている。だが金に比べ、ビットコインはよりポータブルで、細分化できる。時価総額が3000億ドルとなり大きく価格上昇しているが、金市場が6兆ドルでありビットコインが同様になるとすればここからさらに10~20倍上昇する。

 ウィンクルボス家の双子の兄弟は早い時期からビットコインに投資しており、これによって1000億円以上の資産を有するビリオネアの仲間いりを果たしている。最初にビットコインについて学んだのは12年で、翌年には、ビットコインの総発行量の1%を購入したと発表。13年後半に行われたインタビューで、ビットコインは一切売却したりせず、USBドライブという「金庫」を通じ、世界中に財布を保管していると述べていた。

シカゴオプション取引所のビットコイン先物と深いつながり

 ウィンクルボス氏は、ビットコインを金融商品として広めるための立役者となってきた。

 今だ未承認だが、14年頃からビットコインETFを推進。日本時間で11日午前8時にスタートするシカゴオプション取引所によるビットコイン先物取引も、価格決定にはウィンクルボス氏が共同設立したジェミニ取引所が参照されている。

 同氏は「(ビットコイン先物取引という)デリバティブがそのほかの商品へつながる土台をつくっているし、それが論理的な進化だ」とのべ、ビットコイン先物取引の認可がETFなどのビットコイン関連金融商品への布石となることを示唆した。

 ちなみに同兄弟はフェイスブックの原案をマーク・ザッカーバーグCEOに盗まれたとしているが、ビットコインの価格上昇の根拠としても同サイトが有するような「ネットワーク効果」をあげている

 はたしてウィンクルボス兄弟はビットコインでザッカーバーグを見返せる日がくるのだろうか。