ロンドンを拠点とするオンライン銀行プラットフォーム「カシャー(Cashaa)」は、インドで仮想通貨フレンドリーなインターネット銀行を立ち上げる計画を立てている。

カシャーの創設者であるクマン・ガウラフ氏はコインテレグラフに対し、カシャー・インディアでは、インドの企業や個人が貯蓄用に口座を開設し、他の金融商品と同様に仮想通貨を購入、保管、貯蓄できるようになると話した。

「レンディングについては金や不動産を担保として、仮想通貨のアセットクラスを追加する予定だ」

ガウラフ氏はほどんどのインドの銀行が仮想通貨ユーザーに銀行サービスを提供することに消極的になっていると指摘し、インドで仮想通貨に対応した銀行の必要性を強調。カシャー・インディアは現在のインドルピーのように仮想通貨の入出金を可能にする初の登録された銀行になるとした。

カシャーはこれまで、インドの主要な仮想通貨企業にB2Bの銀行サービスを提供してきた。インターネット銀行の立ち上げは、キャシャーが個人にも同様に、仮想通貨と銀行業務のサービス拡張を意味する。

カシャーは今年12月までにユーロや英ポンド、米ドルをサポートした銀行プラットフォームの運用を開始することを目指している。

ガウラフ氏によると、まずはインドの協同組合への銀行サービスの提供を開始し、来年には本格的なサービスを開始する予定であると述べた。同社はインドの「主要3州」に注力しており、そこからインド全土への展開を計画している。

インドの規制についてガウラフ氏は、同国のフィンテック規制はまだ進化していると述べた。そのため、ワンタイムパスワードやフィッシング技術を使った金融詐欺は規制が難しいとの考えを明かした。

さらに同氏は、インド政府や金融機関は仮想通貨の可能性を十分に認識しており、政府からは仮想通貨の禁止の可能性についての指示は出ていないと付け加えた。

報道機関によるインドでの仮想通貨禁止の可能性についての報道は、憶測に過ぎないと彼は強調し、規制はカシャー・インディアがユーザーにクリプトサービスを提供するためのハードルにはならないだろうとした。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン