フランスの金融機関BNPパリバは中国銀行と協力し、中国のデジタル通貨であるデジタル人民元を企業顧客に売り込んでいる。サウスチャイナモーニングポストが報じている。

この提携により、BNPパリバ・チャイナの企業顧客は中国銀行のシステムに接続し、デジタル人民元ウォレットを銀行口座にリンクさせて管理し、取引の追跡やデジタル通貨を利用した支払いをデジタル人民元管理システムを通じて行うことができるようになる。この管理システムは、リアルタイムの取引にデジタル通貨を使用することをより簡単で便利にするという。

BNPパリバ・チャイナはまた、中国の中央銀行デジタル通貨のスマートコントラクト、サプライチェーンファイナンス、クロスボーダー・ペイメントなどの分野での利用を検討するという。

CBDCの普及を促進するために、中国は旧正月期間中に全国で数百万ドル相当のデジタル人民元を配布した。いくつかの都市は、補助金やクーポンなどのプログラムで合計1億8000万元(2650万ドル)以上のCBDCを配布したという。

4月の現地報道によれば、中国江蘇省の常熟市が、2023年5月から公務員の給与を全額デジタル人民元で支払われることになるという。これは市内の公共サービスや国有企業の社員にも適用される。

しかし中国政府がデジタル人民元の普及を推進する努力にもかかわらず、香港の住民はCBDCの採用を促進する政府の取り組みに対してあまり熱心ではない。デジタル人民元ウォレットのハードローンチの最初の4日間で、わずか625人の住民が登録しただけであり、新たなデジタル通貨の提供に対する反応はぱっとしないものだった。