ブロックショーアメリカ2018が昨日から始まった。仮想通貨とブロックチェーン業界から1500人以上の参加者と80人のスピーカーが集まり、新しいテクノロジーとグローバルコミュニティへの影響について広範囲にわたるトピックを議論している。
カンファレンスの初日には、業界の専門家らが伝統的な金融機関と仮想通貨との関係、適切な規制へのアプローチ、ブロックチェーンのもたらす可能性といったテーマを議論した。
例えば「ウォールストリート対仮想通貨」、「ブロックチェーンによる民主主義の構築」、「ブロックチェーンの未来を導くための適切な規制」といったテーマでパネルディスカッションなどが行われた
カンファレンスの2日目には、2008年の世界的な金融危機を予測したヌリエル・ルビーニ博士、法律アドバイザーのマイク・ミグリオ氏やレスリー。カッツ氏、セルシウスの創業者のアレックス・マシンスキー氏などが登場する。
2日目は、仮想通貨のメリット、米国の仮想通貨規制、決済技術、クリプトベースのゲーム、そして現在話題を集めているビットコイン上場投資信託(ETF)がトピックとして取り上げられる。加えて、今日のイベントでは「ブロックショー・オスカー」の授賞式も行われる。この賞は、独創性を持ったスタートアッププロジェクトを選ぶものだ。
ブロックショーの初日は、ブロックチェーンと民主主義に関するパネルディスカッションだ。パネリストたちは、より高いレベルの説明責任と関与を可能することで、ブロックチェーンが民主主義の概念を変える可能性についてほぼ合意した。
ソフトウェア企業のEXUSのビジネス開発ディレクターのデミトリス・ヴァシリアディス氏は、ブロックチェーンは「民主主義のモデルを変革する」と語った。EU委員会の技術評価専門家でもあるヴァシリアディス氏は、ブロックチェーン技術はより正確な選挙と投票ができるようになると同時に、(政治プロセスへの)より多くの関与と参加を推進すると主張する。
「ブロックチェーンは選挙や投票の面だけでなく、より大きな意味を持つ。選挙に基づいた民主主義への関与と参加を維持するものとなる」
デモクラシー・アース財団の共同設立者でシリコンバレーの起業家でもある、ハーブ・スティーブンス氏は、ヴァシリアディス氏の立場を支持し、ブロックチェーンは「民意を100%反映する実質的な民主主義に移行させるものだ」と述べた。
しかし、スティーブンス氏は、中央集権的なブロックチェーンに疑問を呈する。ブロックチェーンは、第三者からの信頼が必要だから発明されたものではないと語る。中央集権的なものに信頼を構築することはできないとし、「今後10年以内に取引所というものは無くなるだろう。仮想通貨取引所も、ナスダックも、ニューヨーク証券取引所も含むすべての取引所が無くなる」と主張した。