新型コロナウィルス(COVID-19)のパンデミックに関するデータを共有・提供するため、ブロックチェーン技術を活用したイニシアティブがスタートした。IBMやマイクロソフト、オラクルといった大手テック企業、そして世界保健機関(WHO)や米疾病管理予防センター(CDC)といった世界各国の保健機関が協力している。
新しいイニシアティブは「MiPasa」と呼ばれるものだ。IBMブロックチェーンのCTOらによるブログによれば、MiPasaはハイパーレジャーファブリック上に構築されたコロナウィルスデータ用のオープンプラットフォームだ。
既にMiPasaは既にWHOやCDCなどの保健機関からのデータを引き出しており、APIを使用することで簡単に統合することができるという。
MiPasaの狙いについて、ホームページで次のように説明している。
「信頼できる高品質のデータを収集し、適切な機関が簡単にアクセスできるようにし、進行中のコロナウィルスのパンデミックとの戦いで効率的かつ持続可能な方法を見つけるためだ」
またIBMのブログによれば、MiPasaでは個人データのプライバシーに対応した上で、感染者マップを構築できるように取り組んでいるという。
「これにより公衆衛生当局や個人は、様々な感染症の時間と正確な場所に関するデータをアップロードできる。このデータソースからは個人を特定する情報が取り除かれ、以前に感染したことがある人物の近くにいたかどうかを確認できる」