発展途上国で金融サービス提供を目指すブロックチェーンエコシステム

新しいブロックチェーンベースのエコシステムが、東南アジアの約4億9000万人に及ぶ銀行を利用できない人々に近代的な金融サービスにアクセスするのを支援する。

 TraXionによると、発展途上国の成人のうち約54%しか銀行口座へのアクセスを持っていない。フィリピンでは約80%の家庭が、銀行口座を持っていないか、もしくは口座があったとしても銀行サービスを利用できないという。フィリピン全体でのクレジットカードの普及率はわずか3%に過ぎない。

 プラットフォームは、低コストの送金、預金口座、キャッシュレス支払い、ピアツーピアの融資、および保険を含む一連のサービスに対して「公正かつ容易なアクセス」を作り出そうとしている。規制された金融サービスへの扉を開くことは、「グレー・マーケット」といわれる場所から最大430億ドルもの価値を引き出す可能性を秘めているという。

 TraXionは、そのトークンが、最新の技術を理解することなく、ブロックチェーンの恩恵を人々にもたらしていると述べている。フィリピン人がよく知っているチャンネルを通じて、サービスを提供できるようにし、技術的ノウハウがなくても、プラットフォームを完全に利用できるようにしたいと考えている。

6つのサービス

 同社は、6つの異なるサービスを提供するという。そのいくつかは既に稼働している。

 TraXionPay.comでは、加盟店に対して20種類の異なる方法での決済を提供する。一方、TraXionウォレットは、送金と寄付ができるように設計されており、ユーザーは仮想通貨や法定通貨を簡単に送金できる。ほかにはAzzuranceと呼ぶ保険プラットフォームで、自動車、火災、不動産、旅行の各種保険を提供する。また柔軟な階層ベースのヘルスケアパッケージを提供するBayaniHealthがある。6つ目のサービスがGaveGives.com。これは「フィリピンで最も人気のあるクラウドファンディング・プラットフォーム」だという。

 決済と送金のためのプラットフォームについては、既にベータテストが開始されている。同社は「100万人の起業家、60万のコンビニエンスストア、2つのフルーツ農場がサインアップを待っている」とうたっている。

 TraXionは、現在の発展途上国における国際決済は極めて非効率であると主張している。フィリピンで働く多くの移民が、さらに問題を複雑にしているという。

 同社は、自社のプラットフォームを通じた決済がボーダレスであり、ほかのライバルよりも手数料が安くなると主張している。1~5%の間の手数料は、消費者に最大80%の節約につながるとしている。決済はエージェントレスで、数日ではなく数秒で処理されるという。またそのシステムは日々の少額の決済から、何千ドルもの送金にまで対応しているという。プラットフォームを介して処理されるすべてのトランザクションはブロックチェーン上で記録され、監査可能になるとしている。

 TraXionはまず一つの地域に注力するとしているが、「ほかの地域でも急速に成長する」能力があるとうたっている。

「公正かつアクセス可能な金融を作る」

 TraXionの最高経営責任者であるアン・クイシア-リンダヤ氏は、IT分野で20年の経験を経て、GaveGivesを設立した。彼女は「私たちは社会的インパクトに情熱を感じ、公益のための金融的ソリューションを創造することに専念している」と語った。同社が実績と非営利セクターをエンパワーする明確なビジョンがあるとうたっている。

 TraXionのプレセールは今年5月1日から始まっており、7月30日に終了する予定だ。このフェーズでは、計4500万のTXNトークンが発行される。クラウドセールは8月1日から同月31日に実行される予定だ。

 同社は金融機関向けのブロックチェーンソリューションとして設計された開発ハブも既に作っているとされ、それが収益を生むと期待されている。トークンの販売が完了すれば、同社はTraxionウォレットの機能を強化し、既存のプラットフォームをスマートコントラクトに対応できるようにするとしている。主要な仮想通貨をサポートする仮想通貨取引機能は今年末までに導入する予定だ。

 

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