ビットワイズの現物チェーンリンク上場投資信託(ETF)が、米国の預託信託決済機構(DTCC)の登録リストに登場した。これは通常、ETFの上場が近づいていることを示す前向きなサインとみられている。

ビットワイズのチェーンリンクETFは、ティッカーシンボル「CLNK」で火曜日にDTCCの「アクティブ」および「プレローンチ(上場準備中)」カテゴリーに追加された。これは米証券取引委員会(SEC)がETFを承認したことを意味するわけではないが、過去の例ではETFの承認が近いことを示す良い兆候とされてきた。

DTCCは、取引の清算・決済・記録を担うポストトレード市場インフラ機構であり、株式やETFなどの資産取引が効率的かつ安全に処理されるよう市場の中核的役割を果たしている。

Source: Cointelegraph

ビットワイズは現時点で、チェーンリンクETFに関するフォーム8-Aをまだ提出していない。これは証券が取引所で提供される前に提出すべき最終書類のひとつであり、通常は上場が目前であることを意味する

ビットワイズは2025年8月にこのETFをSECに登録するためのフォームS-1を提出している。同ETFは、分散型オラクルネットワーク「チェーンリンク」のネイティブトークンLINKの価格を追跡することを目的としており、オンチェーンのスマートコントラクトにリアルタイムデータを提供する仕組みを反映する。

仮想通貨運用会社グレースケールも同様に現物チェーンリンクETFの立ち上げを進めているが、ステーキングを組み込む計画があるため、ビットワイズよりも規制上のハードルが高くなる可能性がある。

米政府閉鎖でETF承認プロセスが停滞

現在、数十件におよぶ仮想通貨ETFが、米政府閉鎖の影響でSECの承認待ちとなっている。政府閉鎖は42日目に突入しているが、上院が予算案を可決したことから今週中にも終結するとみられている。

仮想通貨運用会社らは、ドージコイン(DOGE)やソラナ(SOL)からアプトス(APT)、アバランチ(AVAX)、ヘデラ(HBAR)といったアルトコインを追跡するETFを申請し、投資家の関心を引こうとしている。

新たなSEC基準でETF承認が加速か

業界アナリストらは、今後さらに多くの仮想通貨ETFが承認される可能性が高まっているとみている。SECが新たに策定した包括的上場基準により、個別審査を経ずに仮想通貨関連の投資商品を承認できるようになったためだ。

この新基準は9月17日に発表され、米国政府の閉鎖が始まるわずか2週間前だったため、実際に適用される時間はほとんどなかった。

その後、政府閉鎖によりSECは人員・予算ともに制限された状態での運営を余儀なくされている。

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