世界最大のイーサリアム(ETH)企業であるビットマインは、週末に発生した仮想通貨市場の急落を「押し目買い」の好機と捉え、積極的な買い増しを行った。これにより、イーサリアムに対する機関投資家の信頼が一層強まった格好となっている。
同社は週明けのX投稿で、市場の混乱期に「より積極的に」イーサリアムを購入したと発表した。過去数日間で、ビットマインは20万2037ETH(約8億2700万ドル相当)を取得した。これにより総保有量は300万ETHを突破し、全流通量の約2.5%を占めるまでに拡大した。平均取得価格は1ETHあたり4154ドルとされる。
ビットマインの積極的な買い姿勢は、他の企業トレジャリーにも影響を与え、長期保有戦略を取る動きが広がる可能性がある。
ETH積み増しを加速
ビットマインの今回の買い増しにより、同社が掲げる「ETH供給量の5%保有」というトレジャリー目標の半分を達成したことになる。ビットマイン会長でありファンドストラットのリサーチ責任者でもあるトム・リー氏は次のように述べた。
「ここ数日の清算によりETH価格が下落し、ビットマインはその機会を利用した。我々は当初目標である『ETH供給量の5%保有』に向けて、すでに半分以上進んでいる」
さらに「ボラティリティはレバレッジ解消を引き起こし、資産がファンダメンタルズに対して大幅に割安で取引されることがある。我々の言葉で言えば『未来に対して割安』な状態だ。これは短期トレーダーには不利だが、投資家にとっては好機となる」とリー氏は付け加えた。
ビットマイン株は直近5日で11%下落
ビットマイン株(BMNR)は、伝統的な投資家の間でも注目を集めている。
金曜時点のデータによると、過去5日間の平均取引高は35億ドル超で、米国市場で22番目に取引量の多い銘柄となった。
しかし、グーグルファイナンスのデータによれば、BMNRの株価は過去5日で11%下落しており、ショート筋の圧力も強まっている。ショートポジションを取ったケリスデール・キャピタルは先週水曜のレポートで、「ビットマインのビジネスモデルは消滅の途上にある」 と批判しており、市場心理を冷やす一因となった。
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