ピアツーピア(P2P)のメッセージアプリ「ビットメッセージ」の開発者であるジョナサン・ウォーレン氏は、13日、自称サトシ・ナカモトのクレイグ・ライト氏の裁判で証言に立ち、ライト氏が裁判所に提出した文書の一部が偽造であると述べた。

クレイグ氏は、米国のフロリダ州の裁判所で起業家のデイブ・クレイマン氏の資産管理人との間で係争中。ライト氏とクレイマン氏は長年パートナー関係にあったが、クレイマン氏の資産管理人は共同でマイニングした数十億ドル分のビットコイン(110万BTC)をライト氏が着服したと主張。クレイマン氏側は半分の取り分を主張しているものの、これまでライト氏は信託会社が保管しており秘密鍵を覚えていないなどと述べてきた。

ウォーレン氏は、ビットコインの資産管理を巡る記録としてライト氏が提出したEメールやビットメッセージでのやり取りが偽造されていると主張。例えば、2013年11月6日~13日にビットメッセージでライト氏とクレイマン氏の間でやりとりされたとされるメッセージについて、「ビットメッセージは2013年11月19日までリリースされていない」ため、捏造だろうと述べた。

ライト氏は、6月に同裁判でビットコインのアドレスを期限までに提出できず、ビットコインの保有量を証明できていなかった。

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一方、今月初めにはブログを更新し、改めて自分がビットコイン創設者であるサトシ・ナカモトであると主張し、「ビットコインをめぐる全ての嘘はもうすぐ終わり」だと述べていた。

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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版