仮想通貨取引所ビットフィネックスのデリバティブ部門が、エルサルバドルでデジタル資産サービスプロバイダー(DASP)ライセンスを取得した。
ビットフィネックス・デリバティブは1月7日、DASPライセンスの承認を受け、セーシェルからエルサルバドルに移転すると発表した。「この重要な移行は、ビットフィネックス・デリバティブにとって決定的な瞬間であり、エルサルバドルが世界的な金融ハブとしての地位を高めていることを示している」とビットフィネックス・デリバティブの最高技術責任者であるパオロ・アルドイノ氏が語った。
同社は、エルサルバドルが新たな仮想通貨の枠組みを開発し続けていることを称賛し、この動きが地域での金融サービス提供の広範な目標と一致していると述べている。
エルサルバドルは、同国を仮想通貨の中心地に変革するために新しいデジタル資産規制を急速に進めている。2023年1月にデジタル資産証券法が成立した後、ビットフィネックス証券は4月に現地のDASPライセンスを取得した。エルサルバドルのライセンス制度では、企業は資金、社債、株式、不動産をトークン化することが可能になる。2024年11月19日、ビットフィネックス証券はエルサルバドルの枠組みの下でトークン化した米財務省短期証券(Tビル)の公募を行った。
2024年7月、ビットフィネックス証券は、ヒルトンホテルのトークン化プロジェクトで最低50万ドルを調達できなかったため、投資家に返金を行わなければならなかった。このプロジェクトはエルサルバドルでの初めてのトークン化資産の公募だったが、投資家からは34万2000ドルしか集まらず、目標の625万ドルのわずか5%に過ぎなかった。
A 3D-generated image of the planned Hilton hotel. Source: El Economista
調達した資金は、4500平方メートルの敷地に80室の客室を備えたハンプトンバイ・ヒルトンホテルの建設に充てられる予定だった。ヒルトンホテルの一部を所有するためには、投資家はビットコインのレイヤー2リキッドネットワークで「HILSV」トークンを購入するために最低1000ドルの投資を行う必要があった。