仮想通貨取引所ビットフィネックスのCFO(最高財務責任者)であるジャンカルロ・デバシニ氏は、ニューヨーク州の司法長官が指摘した8億5100万ドル(約953億円)の行方不明の資金について、「2、3週間のうちに戻ってくる」と発言した。コインデスクが報じた

コインデスクは、ビットフィネックスの大株主であるジャオ・ドン氏に取材。デバシニCFOはドン氏に個人的に2、3週間内に行方不明になっている巨額資金が凍結を解除されると述べたという。

25日、ニューヨーク州のジェームズ司法長官がビットフィネックスステーブルコインテザー訴追。提携先でパナマに拠点を持つ決済サービス企業クリプト・キャピタルで生じた8億5100万ドル(約953億円)もの損失補填の為、7億ドル(約784億円)のテザーを使っていたと発表した

これに対してビットフィネックスは26日に反論。「間違った断定による欠陥だらけの文書で悪意を持って書かれている」と批判し、損失したとされる8億5100万ドルの資金は「実際は差し押さえられて、安全な場所に保管されているもの」だと説明した。

ただビットフィネックスは反論声明を出した直後、自社のコールドウォレットから巨額の仮想通貨ビットコインとイーサリアムを引き出した

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