6月21日午後11時のビットコインは9700ドルを突破しており、再び年初来高値を更新している。過去24時間で5%の急上昇で、心理的に重要な1万ドルに近づいている。

(出典:Coin360

株価や為替などのように企業発表、政策発表、技術発展に反応しないことから現時点で価格分析はお手上げと言われるビットコイン。今回の上昇要因もはっきりしたことは分からないが、いくつか理由を考えられないことはない。

まずは今週フェイスブックが発表した仮想通貨リブラ。仮想通貨業界全体に対する世間からの信用の獲得につながり、ビットコインとも共存、さらにはビットコインに追い風になるという見方が出ている。

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また、19日に終わったFOMC(米連邦公開市場委員会)でFRBは利下げの可能性を示唆し、金融緩和の路線を確認した。4月からのビットコイン高騰の背景には中央銀行の金融緩和路線への転換によるフリーマネーの復活があるという見方がある。

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1万ドルの節目を重要視するアナリストは多い。

米マーケット調査会社ファンドストラット代表のトム・リー氏は、1万ドルを超えたらFOMO(取り残されることへの恐怖)が発動し最大4万ドルまで一気に上昇する可能性があると大胆予想している