現物型ビットコイン上場投資信託(ETF)は、取引開始から7日目に7600万ドルの純流出を記録した。
ブルームバーグのETFアナリスト、ジェームズ・セイファート氏の新しいデータによると、この日がビットコインETF市場全体にとって「悪い日」だったという。グレイスケールがETFの中で最大の純流出を記録していた。
「(GBTCは)6億4,000万ドル流出した。流出は減速しているわけではなく、増加している。これはGBTCにとってこれまでで最大の流出だ。これまでの流出総額は34億5000万ドルにのぼる」とセイファート氏は付け加えた。
セイファート氏はコインテレグラフに対し、現物型ビットコインETFへの流入は全体的にプラスを維持しており、ブラックロックはこの日に2億7200万ドルの流入を記録し、これまでで3番目に大きな流入日だったと語った。「純額ベースでは、GBTCの流出を考慮に入れても、現物ビットコインETFには11億ドル以上が流入している」と彼は述べている。
セイファート氏は、GBTCからの流出が「止まる気配がない」と認めながらも、今後2週間でGBTC主導の売り圧力が沈静化すると予想している。
グレイスケールのGBTCからの流出は、FTXの資産からの過剰な売却に関連しているとされている。1月22日の報道によると、FTXの管財人は1月22日までに保有する2280万GBTC株の約3分の2を売却し、GBTC関連の純流出総額34億ドルのうち約6億ドルを占めると見積もられている。
一方、ビットコインの価格は、1月10日に10の現物ETFが承認されて以来、49100ドルの高値から1月23日には39500ドルまで大幅に下落した。
ビットコインの価格下落が、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)でのビットコイン先物の未決済建玉の急激な減少と同時に起こっており、機関投資家の間でビットコインへのレバレッジを利かせたエクスポージャーへの熱意が低下していることを示唆している。

CoinGlassのデータによると、CMEでの未決済建玉は1月12日のほぼ記録的な高さ64億ドルから、記事執筆時点で44億ドルに減少している。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン