ビットコイン(BTC)は今週、連日で過去最高値を更新したが、個人投資家の参加は依然として鈍い状況が続いていると、仮想通貨リサーチャーは指摘する。
一方で、現物型ビットコインETFへの需要は急増しており、木曜と金曜には1日あたり10億ドル超の資金流入を記録。2日連続でこの水準を超えたのは初めてとなる。
機関投資家主導の上昇局面
ビットワイズのリサーチ責任者アンドレ・ドラゴシュ氏は金曜、X(旧Twitter)で「ビットコインは過去最高値に達しているが、個人投資家はほぼ見当たらない」と投稿し、「Bitcoin」のGoogle検索数が価格高騰にもかかわらず伸びていない点を指摘した。
「今回の上昇局面は主に機関投資家によって牽引されている」と、ドラゴシュ氏は述べている。
GoogleトレンドとCoinMarketCapのデータによると、「Bitcoin」のグローバル検索数は7月6〜12日の週に前週比8%増加した。この週には、BTCが11万1,970ドルの過去最高値を突破し、金曜までに11万8,780ドルまで上昇していた。
しかし、検索関心は2024年11月10〜16日の週から60%低下している。この週はドナルド・トランプ氏が大統領選に勝利した直後にあたり、その後の1か月間でビットコインは12月5日に10万ドルの大台を初めて突破していた。
「もう乗り遅れた」と感じる個人投資家
ビットコイン支持者の間では、個人投資家が現在の価格水準を「高すぎる」と感じ、市場への参加をためらっているとの見方が広がっている。
ビットコイン評論家のリンジー・スタンプ氏は「多くの個人投資家は、ビットコイン1枚が11万7,000ドルもすると知って、『もう乗り遅れた』と感じ、興味を持たなくなっている」と指摘した。
ポッドキャスト「Bitcoin Matrix」のホストであるセドリック・ヤングルマン氏も、「個人投資家が目を覚ますのはどの価格帯なのか? 私はこう思う──しばらく来ない」とXで述べている。
オンチェーンアナリストのウィリー・ウー氏は「今回の上昇にはまだ十分な余地がある」とし、相場が終盤に差し掛かっているとの見方を否定している。
一方で、現物型ビットコインETFは力強い1週間を記録。ファーサイドのデータによれば、5日間で合計27億2,000万ドルの資金流入があった。
コインテレグラフは7月5日の報道で、「BTC ETFの最終保有者が個人投資家である場合、オンチェーンデータの解釈方法を再考すべきだ」との指摘を紹介。ETF保有を通じた小口投資家の需要が、従来のウォレット分析では捉えにくくなっている可能性があるという。
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