ビットコイン価格は8日に、下落基調からわずかに復調した。

56760ドルは「納得のいく底値ではない」
6日に5%の下落を見せていたビットコインは昨日、小幅な反発にとどまり、記事執筆時点では58000ドル付近を推移している。
史上最高値付近にあるレジスタンスを何度か試みているが、いまだに突破に成功していないことから、アナリストは大きな下落が起きるのではと警戒している。
仮想通貨アナリストのFlibFlib氏は、現在の底値である56760ドルは「納得のいく底値ではない」とさらなる下落を予想した。

7日に報じられたように、先物プラットフォームの資金調達率(ファンディングレート)は、平均よりも高くなっていることから、ロングポジションが過剰に多いことを示している。FlibFlib氏はこの水準を「高すぎる」と警戒を呼びかける。
一方でツイッターで人気の仮想通貨トレーダーであるカンタリング・クラーク氏は、ビットコインの20週移動平均が現在も4万ドル前後にとどまっていることを指摘した。
「今年の後半まで影響すると思われる、4月から5月にかけてかかる蓋(価格の天井)のために多くの燃料が必要だ」と大きな勢いが必要と主張した。
マクロはビットコイン強気に
ここ数週間の間、機関投資家の採用に関する発表が続いていたが、最近は減速の兆しが見え始めていた。
カナダのパーパス・ビットコインETFはこれまで一貫して成長を続けていたビットコインの保有量をわずかに減らし、運用資産も9億7600万ドルの高値から9億4400万ドルに減少した。
さらに仮想通貨投資信託を手がけるグレイスケールのビットコイン投信(GBTC)のプレミアムはマイナスを示している。

しかし、完全に落ち込む必要はないだろう。トレーダーのCrypto Ed氏はツイッターのフォロワーに「ポジションを取ることを急いではいけない」と語った。
「54000ドルに落ちるか、ここから上昇するか。両方ともに次の動きを意味するが、我々が待つのは上昇だ。ビットコインは60000ドルを突破し、最終的にはさらに上に行くだろう」

仮想通貨以外にも、米国株式市場の楽観的な見通しとドル安から、短期的にはビットコインは上昇する可能性がある。
JPモルガンCEOのジェイミー・ダイモン氏は、今週の株主向けのニュースレターで、「過剰な貯蓄、新たな刺激策による貯蓄、膨大な赤字支出、さらなる量的緩和、新たな可能性を秘めたインフラ法案、成功したワクチン、パンデミックの終焉にまつわる陶酔感...米国経済はおそらく好景気になるだろう」と指摘した。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン