ビットコイン(BTC)が2025年中に20万ドルへ到達するという強気予想が相次ぐなか、アナリストの1人は「出来高が伴っていない現状では、それは非現実的だ」と警告している。

こうした発言は、複数の業界関係者が最近になってビットコインの20万ドル到達を予測している流れのなかで出てきたものだ。

「どうしてこの出来高で上がれると思うのか」

グラスノードのリードアナリスト、ジェームズ・チェック氏は、7月22日のインタビューで「どうしてこの出来高で価格が上がると言えるのか」としたうえで、「年内に20万ドルというのは、あまりに大きな上昇幅だ」と述べた。

記事執筆時点(価格11万9541ドル)において、ビットコインが20万ドルに達した場合、時価総額はほぼ2倍になる。

「実現の可能性がゼロとは言わないが、起こる確率は極めて低い」とチェック氏は断じた。

チェック氏は「出来高の増加を確認し、市場が安定していると判断するまでは、レバレッジをかけたポジションを取るつもりはない」と語り、「リスクカーブ上の資産にも手を出さない」と慎重な姿勢を見せた。

同氏によれば、ビットコインが20万ドルに向かうための“第1ステージ”は、7月14日に突破した12万ドルの節目だったという。しかし、「そこから先もまだ複数の段階がある」と指摘する。

「次に13万、14万、15万と段階を踏む必要がある。到達するのと、その水準に“とどまる”のとでは意味がまったく異なる」と強調した。

また、強固なサポートを伴わずに価格が急騰した場合、「空中を飛ぶような相場となり、同じように急落する可能性がある」とも警告した。「上昇には持続性が必要だ。さもなければ、下落局面では“空気のように”崩れてしまう」と語った。

それでもチェック氏は、ビットコインの将来性には依然として強気であり、保有資産の大半をビットコインで保有していると明かしている。「5年後には確実に20万ドルを超えていると信じている」とも述べた。

2025年末に20万ドルとの見方は依然根強い

一方、複数のアナリストは、2025年末までにビットコインが20万ドルに到達するとの見方を継続している。

ビットワイズの最高投資責任者であるマット・ホーガン氏は、2025年5月に「機関投資家の需要増による供給ショック」が価格を押し上げ、年末までに20万ドルに到達すると予測した

また、匿名アナリストのapsk32氏も、「長期トレンドの分析から見て、2025年第4四半期に20万ドル超を見込んでいる」と述べ、過去2年ごとの成長パターンとべき乗カーブに基づいた予測モデルを提示している

調査会社バーンスタイン・リサーチも、2024年10月時点から「2025年末に20万ドル到達」との予測を維持しており、これは現物ビットコインETFの拡大やビットコイン・トレジャリー企業の台頭による機関投資家の参入を根拠としている。

これに対して、仮想通貨アナリストのレクト・キャピタル氏は今月初め、「2020年の市場サイクルと同様であれば、今回の価格上昇フェーズはあと数か月で終了する可能性がある」と述べており、慎重な見方も根強い。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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