ヨーロッパのビットコイン(BTC)コミュニティは、ヨーロッパ大陸で発生している社会問題と闘うために声を上げ続けていると、ポッドキャストのホストであるエリック・デール氏が語る。
ヨーロッパ各地でビットコイン関連のイベントを開催しているノーザン・ライトニングカンファレンスの創設者兼CEOであるデール氏は、ヨーロッパ大陸のビットコインコミュニティが抱く理念が、現在の戦争や社会問題に対処する上で重要だと考えている。
チェコ共和国プラハで開催されたBTCプラハ2023で、デール氏はコインテレグラフのインタビューに応え、ビットコインがヨーロッパの社会・経済的な不正義に対抗するための独自の立場を強調した。ヨーロッパでは仮想通貨のためにさまざまな優れたツールを開発しているスタートアップや企業が数多く存在するためだ。
「ヨーロッパは戦争や移民、政府の過剰な干渉が課題となっている大陸であり、多くの人々がビットコインをヨーロッパからの脱出手段として見ている。しかし、ビットコインはそれだけでなく、声を上げる手段でもある」。
デール氏は、ヨーロッパ全体のビットコインコミュニティが、今後のヨーロッパの発展に影響を与える可能性のある「アイデアのエコシステム」を構築していると考えている。
ウクライナ・ロシア間の戦争が続く中、戦争はデール氏にとっても大きな懸念事項だ。国家間の戦いが続く中、ビットコイン支持者たちも、分散型金融ツールの採用を求めるキャンペーンで苦戦を強いられている。「ビットコインによる分散化の闘いも、それと変わらないだろう。宗教戦争や内戦につながる不安定な妥協が見られる改革の過程を参考にすることができる」とデール氏は語った。
デール氏は、ビットコインが新しい時代の平和な金融革命の一部となることを望んでおり、過去のチェコ共和国がナチズムや共産主義と戦ったことからインスピレーションを得ている。「プラハではビロード革命が起こり、法定通貨や共産主義のような堅固で腐敗したシステムをどれだけ平和的に打破できるかを示してくれた」とデール氏は語った。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン