仮想通貨マイニング企業テラウルフが、モルガン・スタンレーを通じて約30億ドルの資金調達を進めていると報じられた。調達資金はデータセンターの建設に充てられ、米テック大手グーグルが支援に加わるという。

同社の最高財務責任者パトリック・フルーリー氏が木曜日、ブルームバーグに語ったところによると、今回の資金調達はグーグルの支援を受けた形で実施される見込みだ。

取引は10月にも高利回り債やレバレッジドローン市場で開始される可能性がある。グーグルは追加で14億ドルの債務保証を行う予定で、これにより総支援額は32億ドルに達する。

グーグルの支援を受け、モルガン・スタンレーの取引は格付け機関からより高い評価を得る可能性があるという。ただし取引条件はまだ交渉中であり、必ずしも実行に至る保証はないとブルームバーグは伝えている。

AIブームによりデータセンターの空きスペース、GPUチップ、安定的な電力供給が深刻に不足している中で、大手仮想通貨マイニング企業はデータセンター基盤と確保済みの電力を持つことから、有利な立場にあるとされている。

フルイドスタックとの契約もグーグルが保証

テラウルフは8月、AIインフラ企業フルイドスタックと10年間のコロケーション契約を締結した。この契約は37億ドル規模の収益を生む見込みで、こちらもグーグルが保証し、同社はテラウルフの新株予約権を取得した

今回の新たな資金調達と合わせ、グーグルのコミットメントは32億ドルに達し、仮想通貨からAIインフラへの転換に対する長期的な投資姿勢を鮮明にした。

コインテレグラフはテラウルフに追加のコメントを求めたが、現時点では回答を得られていない。

テラウルフ株、一時急騰

グーグル・ファイナンスによると、テラウルフ株(WULF)は木曜日に12%急騰し、日中高値11.72ドルをつけた後、時間外取引では下落に転じ、終値は10.97ドルと3.7%安となった。

同社株は8月の最初の発表後に急騰し、数日で80%上昇。2025年年初来では94%の上昇を記録している。

Source: Google Finance

サイファー・マイニングも同様の契約を発表

同じく木曜日、サイファー・マイニングもフルイドスタックと提携し、グーグルが支援する類似の契約を発表した。グーグルは同社の株式5.4%を取得し、14億ドルの債務保証も行う。

サイファーはコロケーション契約の下でフルイドスタックにデータセンター容量を提供し、グーグルは出資とともに保証を行う形となる。

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