ビットコイン(BTC)は史上最高値付近で推移しているものの、依然として「割安」と評価されている。クラシックな価格指標であるマイヤー・マルチプルに基づく最新の分析がそう示している。

オンチェーン分析プラットフォームのクリプトクオントの寄稿者アクセル・アドラー・ジュニア氏は8日、Xに投稿し、ビットコインのマイヤー・マルチプルが示す好材料について解説した。

マイヤー・マルチプルは「過熱水準を大きく下回る」

ビットコインはここ1年で90%上昇し、現在は10万8000ドル付近で保ち合っているが、マイヤー・マルチプルは依然として過熱の兆候を示していない。

このマイヤー・マルチプルは、BTC/USDと200日間単純移動平均(SMA)の比率を示すもので、過去の強気相場と比較することで相場の勢いを測る尺度となる。

「現在のマルチプルは1.1倍で推移しており、これは中立ゾーン(0.8~1.5倍)内にあり、過熱水準(1.5倍)を大きく下回っている」とアドラー氏は述べた。

「今日のマイヤー・マルチプルは、ビットコインが過去の強気ラリーと比較して割安に取引されていることを示しており、むしろ過小評価されている。これは今後の上昇圧力の“燃料”として期待できる」
BTCのマイヤー・マルチプルの推移 Source: Axel Adler Jr.X

マイヤー・マルチプル自体は明確な売買シグナルを提供するものではないが、いまだ強気相場のピーク到来を示していないことを示唆するオンチェーン指標の1つだ。

コイングラスが追跡する30の「強気相場ピーク」指標の全てが「ホールド」の状態にあり、過熱シグナルは観測されていない。

BTC相場のピークリスト Source: CoinGlass

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BTC価格のピークは10月に訪れる?

現在の上昇トレンドがどこで「吹き上げのピーク」を迎えるかについては、アナリストの間でも見解が分かれている。

しかし、2025年10月をピークとする説は徐々に支持を集めつつある。この見方は、トレーダー兼アナリストのレクト・キャピタル氏による過去の半減期サイクルとの比較をもとに導かれている。

「ビットコインが強気市場のピークを2025年9月から10月に迎えるとすれば、それはもう2~3か月先だ」と同氏は週末に改めて投稿した。

今週はトレーダーのジェレ氏も同様の見解を示し、「すでに利確が始まっている」と述べた。

アナリストのクリプトコン氏も、「価格の上昇ペースがゆっくりしているため、サイクルが2026年まで続くと誤解している人もいる」とXで指摘したうえで、「ほとんどのデータは今年末までにサイクルが完了することを示している。10月にどうなるか注目したい」と締めくくっている。

BTC強気相場の比較 Source: CryptoCon/X

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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