一部のマーケットアナリストは、テスラがビットコイン(BTC)に投資しているため、同社とほかのビックテック企業との間で株価の相関が無くなっているのではないかと主張している。7月14日の時点で、テスラの株価とナスダック100指数の相関関係は、0.83(6月17日)から0.14に低下した。

テスラは今月、約4%下落しているが、ナスダック100は2%超の上昇となっている。ブルームバーグが報道していたように、テスラ株とNYSE FANG+指数の間の相関が弱まっていることも観察できる。RBCキャピタルマーケッツのデリバティブストラテジストであるエイミー・ウールシバーマン氏は、次のように語っている。

「テスラは巨大テックと高い相関関係にある。…この関係は短期的に切り離されている。私が周りにその理由を尋ねると、これはテスラのビットコインへのエクスポージャーと、彼らが決算を発表するときにそれをどのように説明するかに関連しているという」

電気自動車メーカーのテスラの決算は、7月26日に発表される予定だ。テスラとビットコインとの波乱にとんだ物議を醸す関係は、今年2月に15億ドル相当のビットコインの購入を発表したときに始まった。このときにはニュースの見出しを支配し、仮想通貨の強気相場の発火点となった。その後すぐに、テスラはBTC支払受入れを開始することも発表した。これは、ビットコインを現金に換えることなく、保持し続ける計画だった。

テスラは、2021年第1四半期にビットコインの一部を売却し、2億7200万ドルの純収入を生み出したが、マスク氏は自分のBTCを売却していないことを強調していた。

しかし5月に入ると、マスク氏はマイニングに対する電力消費問題・環境問題のため、テスラがBTC決済から撤退すると発表した

テスラとビッグテック株との相関関係が短期的な弱体化したわけだが、これが今後も確定するのかどうかは時間が経てばはっきりするだろう。