21日の仮想通貨相場は全面安の展開となった。ビットコインは前日比で約5%下落し、6800ドル近辺で取引されている。またイーサ(ETH)は7.3%安となり、170ドルを割り、足元では168ドル台で推移している。XRPも約5%安となり、0.181ドル近辺で推移ている。

既報の通り、日本時間の午前にはWTI原油先物市場で価格が史上初めてのマイナスを記録。米株式市場も下落する中、仮想通貨相場も下落に転じた。

ビットコインが1万ドルを回復するには?

仮想通貨アナリストでコインテレグラフ寄稿者であるFlibflibは、ビットコインが先週の安値である6500ドルを試す展開になれば、強気派が買いを入れる可能性があると指摘している。その場合、「強気派が強さを示そうとするならば、7000ドルまで回復させる必要がある」とも指摘している。

さらにFlibflibは、ビットコインが2月から続いていた下降トレンドラインから抜け出したことに注目している。

出典:Tradingview BTC/USDデイリーチャート

Flibflibは、このようなチャートパターンは、下降トレンドラインの開始時点の価格まで回復する可能性があり、その場合2020年の最高値である1万ドルが目標になると指摘する。

ただし、これが実現するには、50日間移動平均線(MA)や100日間MA、200日間MAといった抵抗線を突破する必要がある。1万ドルへの上昇が実現できるかどうかは「いまだ不確実だが、興味深いものだ」と、Flibflibは述べている。

米株式指数との相関関係

ビットコインが1~3月にわたって、米株式指数との間で相関が高まったことは複数の分析で指摘されている

Flibflibは、米株式指数S&P500とビットコインとの間の相関関係が依然として残っていると指摘する。

出典:Tradingview ビットコインとS&P500(青色)との相関関係

「S&P500との相関は、ビットコインが依然としてリスクオン資産であるとみなされており、伝統的な市場の急落がビットコインの価格に問題を引き起こす可能性があることを意味している」

7200ドルがレジスタンスに

Flibflibは短期的な見通しとして、強気派が6500ドルを買いの機会とする一方で、弱気派は7200ドルを死守するだろうと予想する。

さらにビットコインの半減期が3週間後に迫っていることにも着目。「ビットコインは、半減期イベントを見越し、年初に取引されていた価格と比較して割引価格であるとみなされる可能性がある」とも指摘している。