10xリサーチの責任者であるマーカス・ティーレン氏によると、現在の仮想通貨投資家はビットコインへのエクスポージャーが不足している可能性がある。とりわけ、オプション市場での強気姿勢が強まっている中で、その傾向が顕著だという。

「先月のオプション満期により多くのトレーダーがポジションを縮小したため、いまはビットコインの上昇に対してポジションを十分に取れていないと見ている」とティーレン氏は7月10日、コインテレグラフに語った。そのうえで、ビットコイン(BTC)は9月に13万3000ドルへ達する可能性があると予測している。

同日発表された市場レポートでもティーレン氏は「現在トレーダーは主にコールオプションを買っており、これは上昇に対するエクスポージャーが不十分であることを示している」と述べた。

ビットコインのトレンドモデルが強気に転換

ビットコインは9日に史上最高値を更新し、11万2000ドルを記録した。

ティーレン氏によれば、10xリサーチのビットコインのトレンドモデルは6月29日に強気へと転換しており、今回のブレイクアウトが9月まで勢いを維持する可能性があるという。

「我々のトレーディングシグナルでは、今回の短期的なブレイクアウトが今後2か月間でさらに上昇する確率は60%とされており、過去の類似パターンからは約20%の上昇が見込まれる」と述べた。

ビットコインが現在の11万1000ドル付近から20%上昇すれば、13万3000ドルに達することになる。

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Bitcoin is up 1.47% over the past 30 days. Source: CoinMarketCap

「これは、ビットコインが新たな取引レンジへ移行しつつあることを示している」とティーレン氏は指摘した。

ビットコイン上昇のさらなる材料として、ティーレン氏は7月15日に発表予定の米国消費者物価指数(CPI)を挙げている。市場ではこれを「穏やかな結果になる」と見込んでいる。

また、米国で開催される「クリプト・ウィーク」も強気の材料になると予想している。

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BTCの次の動きが今四半期を決定づける可能性も

過去の傾向では、第3四半期はビットコインにとって最も弱い時期であり、2013年以降の平均リターンは5.84%にとどまる。だが、今回については様相が異なるかもしれないとティーレン氏は見る。

「いま傍観しているトレーダーは、この四半期を決定づける動きに乗り遅れるリスクを抱えている」と警鐘を鳴らす。

「ビットコインはブレイクアウトしており、止まらないETF需要と一連の政策的な材料によって支えられている」と指摘する。

ファーサイドによれば、米国拠点のビットコイン現物ETFは、9日に2億1570万ドルの資金流入を記録した。

ティーレン氏と同様に、複数の仮想通貨トレーダーもビットコインに対して強気の姿勢を示している。

トレーダーのジェレ氏は「ビットコインが上昇を開始している」とXで投稿。また、アナリストのレクト・キャピタル氏も「ビットコインの下落トレンドは終わった」と断言している。

一方で、アナリストのマシュー・ハイランド氏は「いま傍観している投資家には最大の痛みが待っている」と警告。5月にも、5年前と同じように「押し目買いのチャンスを逃している」と述べていた。

「市場は2020年のような展開を誰にでも提供してくれたのに、多くの人がその底で手を滑らせた」とハイランド氏は振り返った。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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