ビットコイン(BTC)は月曜から11%下落し、金曜には9万4590ドルの6カ月ぶり安値に達した。主要テック株の多くが同様の下落を見せるなか、ビットコインのデリバティブ指標も弱さを示している。
市場参加者の関心は「すでに底を打ったのか」、「信頼回復には何が必要なのか」に向かっている。
今回の下落で、BTCのレバレッジロングは9億ドル分が清算された。これは未決済建玉全体の2%未満に相当する。金額規模は大きいが、大局的には市場への影響は限定的だった。比較すると、10月10日の急落局面においては、流動性が極端に薄い中で連鎖清算が起き、BTC先物の未決済建玉が22%縮小している。
トランプ米大統領が食料価格高騰を抑制するため関税引き下げの意向を示したことで、インフレ圧力への懸念が再燃した。アリアンツのチーフ経済アドバイザーであるモハメド・エラリアン氏はヤフーファイナンスに対し、「所得分布の下位層が逼迫する中、景気後退リスクは高まっている」と述べ、悪化が経済全体へ波及する可能性を警告した。
BTC先物のプレミアムは金曜時点で4%付近を維持し、前週から変化はなかった。依然として中立ラインである5%を下回るものの、今月初めに付けた3%の安値からは回復している。
強気レバレッジに対する需要は依然弱いが、それが弱気派の確信を示すとは限らない。プロトレーダーがさらに下落を見込んでいるかどうかを判断するには、ロング・ショート比率が参考になる。
バイナンスでは、クジラおよびマーケットメイカーが水曜以降ロングを積み増し、ビットコインが10万ドルを割り込む局面で押し目買いを行った。一方、OKXでは9万8000ドルのサポートが崩れた金曜にクジラが強気ポジションを縮小している。ただし、全体としては火曜時点より楽観姿勢が強まっているようだ。
AI関連の警戒感がリスク資産を圧迫
今回の市場調整の一因には、株式市場を牽引してきた人工知能(AI)セクターへの懸念がある。
著名投資家マイケル・バーリ氏は、コンピューティング機器の減価償却期間の延長が企業の利益成長を“見かけ上押し上げている”可能性を指摘した。主要テック企業の中で減価償却期間を短縮したのはアマゾンのみだという。
米国のビットコインETFは2日間で11億5000万ドルの資金流出を記録し、センチメントを冷やした。ただし、これは運用資産の1%未満にすぎない。また、2011年からBTCを保有する大口投資家による売りが恐怖心理を煽ったが、アナリストは「単発イベントであり、広範なトレンドではない」と評価している。
BTCオプションのデルタスキューは金曜時点で10%と、前週からほぼ変わらなかった。中立とされる6%を上回っているが、先月付けた16%のピークと比べれば恐怖水準は大きく後退している。ビットコインが過去最高値から24%下落している点を踏まえれば、オプション市場の耐性は比較的高いと言える。
11月5日以降、200億ドル以上の時価総額を持つ企業のうち、コアウィーブ(CRWV)、ユビキティ(UI)、ネビウス・グループ(NBIS)、シンバイオティック(SYM)、スーパー・マイクロ・コンピューター(SMCI)など複数の銘柄が15%以上の下落を記録している。経済見通しに対する不透明感が強まる中、トレーダーはリスクを落として現金を選好する姿勢を続ける可能性が高い。そのため、ビットコイン価格も当面は圧力にさらされる展開が予想される。
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