仮想通貨相場は全面高の展開となった。日本時間午前11時前に1万ドルまで上昇したビットコインは、足元では9220ドル近辺で取引されている。
出典:Coin360 (日本時間18時45分時点)
今回のビットコイン上昇は25日に中国メディアで報じられた習近平国家主席の発言がきっかけとの見方が多い。
習氏は、ブロックチェーン技術がイノベーションの中核となると発言した。中国共産党の機関紙「人民日報」は1面トップで、習氏のブロックチェーン発言を報じた。
仮想通貨コミュニティの中では「ありがとう、中国」との声まで出ている状況だ。
また今回の仮想通貨反騰には、ビットメックスでのショートポジション解消やバックトに対する投資家心理の変化といった指摘も出ている。
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歴代3位の上昇
仮想通貨アナリストのヤシール・エルマンドラ氏は、コインメトリックスのデータをもとに今回の上昇が歴代3位のパフォーマンスだった指摘する。
The previous two times Bitcoin saw a >40% daily gain, it was trading at $0.40 and $5.65.
— Yassine Elmandjra (@yassineARK) 2019年10月26日
Today, Bitcoin’s 42% swing is the 3rd largest daily gain in price history.
Data via @coinmetrics pic.twitter.com/PKHQgNlSUy
今回はビットコインは約42%上昇。この上昇はビットコインが0.4ドルだったときと5.65ドルだった時にも同様の値動きがあったという。
2016年の再現となるか?
仮想通貨取引所バイナンスのジャオ・チャンポンCEO(通称CZ)は、2016年1月の中国人民銀行総裁の発言を想起させる展開だと指摘する。
16年1月20日、中国人民銀行はデジタル通貨セミナーを開催。周小川総裁(当時)は「2014年以降、デジタル通貨を徹底的に研究している」と発言し、ブロックチェーン技術の重要性にも言及した。CZは「それによってビットコイン企業は、すべてブロックチェーン企業となった」とし、2017年の強気相場につながったと指摘した。17年末にはビットコイは過去最高値2万ドルを記録した。
CZは「歴史は未来を予測するとはならないが…」と付言しつつ、人口10億人以上の国がブロックチェーン技術を全面的に導入するのは仮想通貨・ブロックチェーンにとってポジティブという評価だ。
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