主なポイント:

  • ビットコインは1日の高値12万ドルから2%超下落し、想定された買い流動性を取りに行く動き

  • 市場ではさらなる下落(リトレースメント)を予測する声

  • アルトコインの建玉が過去最高に達し、市場全体に「過熱」感

ビットコイン(BTC)は、米株式市場の取引開始と同時に流動性を取りにいく動きを見せ、短期的な底値を模索する展開となった。

BTC/USD 1-hour chart. Source: Cointelegraph/TradingView

ビットコインが典型的な流動性取りを開始

コインテレグラフ・マーケッツ・プロとTradingViewのデータによると、BTC/USDは日中に2%超下落。日足始値後に12万ドルを突破したものの、すぐに売り圧力が強まり失速した。

コインテレグラフは以前、取引所の注文板における流動性の分析を紹介しており、11万7,500ドル付近への回帰が示唆されていた。

過去24時間で5億ドル超の仮想通貨全体の清算が発生するなか、CoinGlassのデータではスポット価格に近い水準に新たな売り注文が積み上がっている。

CoinGlassはX(旧Twitter)上で、「ハイレバレッジのロングとショートの流動性は非常に魅力的だ」と投稿している。

BTC liquidation heatmap (screenshot). Source: CoinGlass

市場構造については、一部トレーダーがさらなる下落の可能性を見ている。

仮想通貨トレーダーでアナリストのマイケル・ヴァン・デ・ポッペ氏は、12万ドル到達について「ビットコインにおける実際の上方ブレイクアウトではなかった」と述べた。

「またしても流動性をさらってレンジ内に戻った。このことは、再びレンジの下限を試す可能性が高いことを意味している」
BTC/USDT two-hour chart with RSI data. Source: Michaël van de Poppe/X

一方、著名トレーダーのCrypto Virtuos氏は、重要なフィボナッチ・リトレースメント水準が存在することから、「次は11万3,000ドル」との見通しを示した。

「短期的なリトレース/調整があり得る。6〜7%の下落で、0.618水準にあたる11万3,000ドル付近まで押す可能性がある。その後、再び上昇に転じるだろう」とXの投稿で述べた。

同氏は最終的な反発について「かなり楽観的」だとしており、フィボナッチ分析によれば13万8,000ドルが次のターゲットになるという。

BTC/USDT 1-day chart with Fibonacci levels. Source: Crypto Virtuos/X

アルトコイン市場に「過熱」の兆候、建玉が過去最高に

オンチェーン分析企業グラスノードは、アルトコインの急騰に関連して、仮想通貨市場に「過熱(froth)」の兆しが出ていると警告した。

特にデリバティブ市場での建玉(OI)の増加が、上昇トレンドの持続性に懸念をもたらしている。

「こうした状況は、市場に過熱感が生まれていることを示しており、急激なボラティリティのリスクを高める可能性がある」と、同社の週刊レポート「The Week Onchain」で指摘した。

「高レバレッジは、上昇・下落の両方でボラティリティを増幅させ、市場を反射的かつ脆弱な状態にする可能性がある」
Top altcoin OI. Source: Glassnode

グラスノードのデータによると、時価総額上位の4つのアルトコインにおける建玉総額は月曜に400億ドルを突破し、過去最高を更新した。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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