「機関投資家やポートフォリオマネージャーたちは、ビットコインを「真剣な投資の場」と見なし始めている」ーーー。
そう主張するのは、カナダ初のビットコインファンド発行者である3iQのフレッド・パイCEOだ。
ビットコイン2023でのインタビュー中、パイ氏はカナダの先進的な仮想通貨取引規制が投資家をデジタルアセット市場へと引き寄せていると述べた。パイ氏によると、多角化されたポートフォリオを運用するファンドマネージャーや機関投資家は、世界的なインフレ環境とマクロ経済の課題の中で、代替投資戦略を探し求めているという。
「ビットコインへのFOMO(取り残される恐怖)は消え、AI(人工知能)へと移行した。そのため、真剣にビットコインを見ているのは機関投資家や、多角化されたポートフォリオを運用するポートフォリオマネージャーだ」とパイ氏は語る。利益最大化だけが問題ではない。パイ氏によれば、機関投資家にとっては、仮想通貨のユースケースが今後数年間で増加するトレンドとなるだろう。「2024年以降のテーマは確実にユースケースだ。私たちはこの素晴らしい技術を手に入れたのだから、その技術を働かせるべきだ」と彼は述べている。
機関投資家が採用する上での規制的な課題は新たなことではないが、カナダはアメリカ証券取引委員会の比較的消極的な立場とは対照的に、仮想通貨ETFの立ち上げにおいてリードしている。
ETFとは、株式市場で取引される資産のポートフォリオで、相互ファンド、株式、債券の特性と潜在的な利益を組み合わせるものだ。カナダの規制当局は最近、3iQ、パーパス・インベストメント、エヴォルブ・ファンズ・グループからのビットコインやETH製品を含むいくつかの仮想通貨ETFを承認し、これらの仮想通貨製品に数百万ドルを引き寄せている。
カナダで規制されたデジタル資産のETFを運営することについてパイ氏は「それらは一度も誤った価格設定をされたことはない」と語り、さらに「ビットコインETFを運営することとゴールドETFを運営することには違いがない。ビットコインの価格を完全に追跡している。手数料は低く、機能している」と付け加えた。「ビットコインの出所をトレースできるので、我々はクリーンなビットコインのみを購入している。そして、これら全てが人々が気になっている特性だと思う」と彼は述べた。