ここに表示された見解および意見は、著者のものであり、必ずしもコインテレグラフの見解を反映するものではありません。すべての投資とトレーディングにはリスクが伴うため、意思決定の際に独自の調査を実施する必要があります。市場データは、HitBTCから提供されています。

 仮想通貨市場全体の時価総額は15日間で300億ドル増加した。これは、市場が回復していることを示すものだ。弱気筋がビットコインを5900ドル以下に下抜けさせようとする試みに失敗したことは、強気筋の買いを呼ぶことになった。

 様々な投資会社が機関投資家のマネーを呼び込むために新しいプロダクトを立ち上げている。これはより大きな市場参加者からの需要があるということを意味するだろう。しかし新しいトレンドの開始だと宣言するのは時期尚早だ。

 前回、強気筋は弱気フェーズの終了を宣言しようとしたが、実際には仮想通貨は下落することになった。

 下落のトレンドの中でも、ビットコインは重要なサポートを上回る水準を維持できたが、上位のアルトコインのほとんどがサポートを下回り、今年最安値を更新した。したがって、私たちは新たな上昇トレンドの始まりを宣言するのに、あと数日間待ちたいと思う。

BTC/USD

 ビットコインは28日に50日間SMAを上抜けた。これはポジティブなサインだ。しかし現在の問題は、強気筋が50日間SMA以上を維持できるかということだ。もし弱気筋が価格を押し下げ、6955.79ドルを下回れた、現在のブレイクアウトはブルトラップいうことになるだろう。下落時の重要なサポートは20日間EMAとなる。

 今後数日間は重要だ。ボトムから脱したのか、あるいはデッド・キャット・バウンスなのかがはっきりするだろう。

 もしBTC/USDペアが50日間SMA以上を維持できた場合、次のターゲットは8566ドルへのラリーだ。しかし、それはまっすぐな上昇であることはないだろう。

 反発の動きは7198.3ドルがレジスタンスとなるだろう。このポイントは8496.53ドルから5900.06ドルへ下落する際の50%フィボナッチ・リトレースメントにあたる。次のレジスタンスは7504.68ドル。ここは61.8%フィボナッチ・リトレースメントだ。

 トレーダーは、提案したストップロスでロングポジションを維持できるだろう。価格が上がるならば、部分的な利益を確定し、より高くストップを設定することもできる。今後数日以内に、状況はよりはっきりするだろう。

ETH/USD

 イーサリアムは現在の反発の動きに参加していない。20日間EMAすら上回っていない。これは買い手側の関心が薄いことを示している。

 20日間EMAはフラットなっているが、50日間SMAはいまは下げ方向だ。ETH/USDペアが下降トレンドラインと50日間SMAを下回って取引されている限り、トレンドは下落のままだろう。

 イーサリアムについては、信頼できる買い場が形成されてからトレードを提案したいと思う。

XRP/USD

 リップルは20日間EMAを上抜けたが、下降トレンドライン2でレジスタンスに直面している。20日間EMAはフラットになっているが、50日間SMAは下向きのままだ。

 下降トレンドライン2の上では、XRP/USDペアは50日間SMAで厳しいレジスタンスに直面するだろう。もし強気筋が50日間SMAを上抜けることができれば、回復の動きは0.5ドルまで拡大する可能性が出てくる。短期のトレーダーはロングを取ることもできるが、ポジショントレーダーはロングポジションを開始する前に、トレンドが変わるのを待つべきだろう。

 弱気筋が50日間SMAのレジスタンスを守ることができれば、リップルは0.3~0.4ドル以内のレンジに留まるだろう。

BCH/USD

 ビットコインキャッシュは20日間EMAまで戻ったが、回復の勢いは失われている。買いは弱く、600ドルでレジスタンスに直面しそうだ。2つの移動平均線は依然として下落傾向にあり、売り手がまだ主導権を握っていることを示している。

 下降トレンドラインと50日間SMAを上待った場合、BCH/USDペアは勢いを取り戻すだろう。もし強気筋が50日間SMAを上回る状態を維持できれば、ラリーは900ドルまで拡大する可能性が出てくる。

 一方、弱気筋が600ドルの上抜けを失敗させた場合、ビットコインキャッシュは500ドルから600ドルのレンジ内に留まることになるだろう。

EOS/USD

 EOSは28日、20日間EMAと直上のレジスタンスだった5.65ドルを上抜けた。値戻しの動きが拡大し、50日間SMAに接近している。この50日間SMAは強いレジスタンスとなる可能性がある。

 6月10日以降、EOS/USDペアは50日間SMAを上抜けていない。したがって、50日間SMAを上抜けることができれば、トレンドの変化が起こりそうだ。

 50日間SMAを上抜け、(UTCで)終値を付けたならば、トレーダーは4ドルでストップロスを設定し、ロングポジションを始めることができる。上昇のターゲットは9ドルと11.5ドルだ。

 私たちの強気の見方は、EOSが50日間SMAから下落してしまえば、無効となる。

XLM/USD

 過去数日間、私たちはステラに対して強気な見方をしていた。最近の下げ相場でも、年間の安値を上回って推移していたからだ。0.184ドルを下抜けることなく、0.184ドルから0.47766719ドルの広いレンジに留まっていた。

 20日間EMAと50日間SMAは8月5日以来、いずれもフラットになっている。0.184ドルから0.24987525ドルの狭いレンジ内に留まっているためだ。

 このトレンドは、XLM/USDペアがレンジを上抜けることができると変わるだろう。上昇の動きは下降トレンドラインでレジスタンスに直面することになるが、私たちは前回から買いを提案してきている。なぜなら長期間の値固めの後に来るブレイクアウトは、0.35ドルまで価格を押し上げるほど強力だと見ているからだ。

 もし強気筋が直上のレジスタンスを突破できなかった場合、レンジ内での値動きがさらに数日間続くことになるだろう。

LTC/USD

 ライトコインは20日間EMAからブレイクアウトしたが、レンジを超えた状態を維持するのは難しいようだ。レンジをブレイクアウトした場合のターゲットは75.32ドルだが、50日間SMAと下降トレンドラインが強いレジスタンスとなるだろう。

 現在、20日間EMAはフラットになっているが、50日間SMAはいまだ下方向となっている。 LTC/USDペアはいまだ強い下降トレンドにあることから、トレーダーはトレンドが変化するのを待つべきだろう。

 もし弱気筋が価格を20日間EMAより下に押し下げるならば、引き続きレンジ内で取引されることになるだろう。

ADA/USD

 カルダノは20日間EMAからブレイクアウトしたが、下降トレンドラインでレジスタンスに直面している。0.111843ドルを上抜ければ、0.14044ドルがターゲットとなる。しかし、強気筋が直上のレジスタンスを上抜けることができなければ、0.083192ドルから0.111843ドルのレンジ内で留まることになるだろう。

 50日間SMAは依然として下がり続けているが、20日間EMAはフラットとなっている。これは近い将来、売り圧力が落ち着くことを示している。

 ADA/USDペアが50日間SMAを上抜け、それを維持できば、トレンドが変わるだろう。トレードを提案する前に、新しい買い場が設定されるのを待ちたいと思う。

IOTA/USD

 IOTAは過去2日間で急伸し、50日間SMAにまで達した。50日SMAと0.9150ドルの領域は、直上のレジスタンスとなる。したがって、トレーダーは0.82ドルで前回の分析で提案したロングポジションの一部を利確することを勧めたい。

 強気筋が直上のレジスタンスを上抜けることができれば、1.24ドルへのラリーが起こる可能性があるため、ポジション全体の利確は避けたいと考えている。

 もしIOTA/USDペアが現在のレベルから下落した場合、0.5750ドルから20日間EMAの領域が強力なサポートとして機能することになるだろう。

XMR/USD

 モネロは27日に20日間EMAからブレイクアウトしたが、現在は109.22ドルのホライゾンタル・ラインからのレジスタンスに直面している。もし強気筋がこのレベルを上抜けることができたとしても、50日間SMAと長期の下降トレンドラインで売りを招くことになるだろう。

 トレンドの最初の変化のサインは、強気筋が下降トレンドラインを上抜けた時だ。過去3回、XMR/USDペアはこのレジスタンス付近で反落している。

 この長期の下降トレンドラインで終値を付けた時に、小さいポジションを取ることを提案したい。通常の配分の30%以下にした方が良いだろう。なぜなら、上昇トレンドに乗り出す前に底値を形成するため、レンジ内にいくらか留まるかもしれないからだ。

 最初のストップロスは90ドルで設定できる。これは20日間EMAの直下にあたる。上昇の最初のターゲットは150ドルへのラリーだ。

 弱気筋が20日間EMAを下抜けさせてしまえば、私たちの強気の見方は覆ることになるだろう。この場合、値固めはさらに数日間続くことになるだろう。