ここに示した見方や意見は著者単独のものであり、コインテレグラフの考えを必ずしも反映するものではありません。リスクを含むトレードや投資の際には、自身で調査を行ったうえで判断するようお願いします。市場データはHitBTCから提供されています。

 大口の市場参加者は小口のトレーダーに対して常に不公平な優位性を持っている。彼らには価格を操作する資金とリソースがあるためだ。多くの仮想通貨投資家は、小口投資家に損害を与える市場操作に不満を述べてきた。

 米司法省がこの犯人を特定し逮捕できれば、長期的にみて仮想通貨にとって大きな利益となる。他の多くのトレーダーもこれらの摘発が市場にプラスの影響を与えることに同意している

 ワイスレーティングスの調査により、米連邦準備制度理事会が「ボルカー・ルール」(銀行が利益を求めてリスクの高い資産を過度に取り扱うことを制限するルール)を緩和すれば、米国人は恐らく仮想通貨に向かうであろうことが示された。

 仮想通貨に関する前向きなニュースの流れを考慮し、我々はしばらくの間強気だったが、まだ買いの好機を待ち続けている。デジタル通貨はボラティリティが非常に高いので、買いの前にリスクを見極めたい。

 さて、リスクの低い買い場があるだろうか、見てみよう。

BTC/USD

 ビットコインは下値目標である7000ドルへ向けて下落している。強気筋が5月24日に戻しを試みたが、高値水準で買い手を見つけることができず、価格は再び反落した。現在同通貨はトレンドラインのサポートで持ちこたえようとしている。これが成功すれば、9000ドルへ急反発する可能性が高い。

 このトレンドラインが破られた場合、強気筋が断固として守るであろう次の大きなサポート圏は6075.04~7000ドルだ。このトレンドラインの真下には強力なサポートがあるため、対称トライアングルの形成は無視している。

BTC

 7000ドルより下への急落はトレーダーにとって長期での良い買い場になり得る。購入する場合は、2月6日の安値である6075.04ドルより下にストップをつけてそのポジションを保護するべきだ。なぜならこの水準が破られた場合、多少の狼狽売りが起こるかもしれないからだ。

 BTC/USDペアの急落時には買いを避けるべきだ。買いは4時間足チャートで安定の兆しが見えた場合に行うべきだ。

 ビットコインは6075.04~1212172.43ドルのレンジ内での動きに留まると考えられるため、我々は買いを推奨している。

We are suggesting a buy because we believe that the virtual currency will remain range bound between $6,075.04-$12,12172.43.

ETH/USD

 イーサリアムは5月24日、直近の反騰の61.8%フィボナッチ・リトレースメントの水準に下落した。強気筋はこの水準からの反発を試みたが、50日間SMAで立ち消えとなった。弱気筋が5月24日の日中安値を下に破ることに成功した場合、464ドルへの下落があり得る。

ETH

 強気筋がこのサポートで持ちこたえた場合、ETH/USDペアは下落チャネルのレジスタンス線と同じ位置にある三尊のネックラインに向けて反騰し得る。

 積極的なトレーダーはこの取引を試みてもよいが、リスク回避のトレーダーは新たな買い場の形成を待つべきだ。

XRP/USD

 リップルはレンジの下限である0.56ドルでサポートを受けている。5月24日にこのサポートからの反発を試みたが、高値水準で売り圧力に直面した。

XRP

 現在、XRP/USDペアは昨日の戻しを再度引き返している。0.56ドルの水準を下抜けた場合、0.45ドルへの下落があり得る。

 このサポートで持ちこたえた場合、積極的なトレーダーは直近の安値のすぐ下にストップをつけたロングポジションを、0.65ドルより上で持ってもよい。どんな反騰でも移動平均線が強固なレジスタンスになるので、これは非常にリスクの高い取引だ。従って、この取引は普段の約3割のポジションサイズでのみ試みるべきだ。

 レンジ下限へ下落した際は、反発の兆候が示された時に購入すべきだ。従って我々の考えでは、この取引を試みてよいのは購入水準に達した場合だ。

BCH/USD

 ビットコインキャッシュは下値目標を650ドルとする三尊下抜けを完了した。しかしここ2日間、強気筋は1000ドルの水準でサポートを提供しようとしている。この水準が維持された場合、同通貨は1200ドルの水準に戻る可能性がある。この1200ドルの水準は近くに両方の移動平均線があり、大きな障壁となっている。

BCH

 BCH/USDペアが950ドルを下回った場合、次の小さなサポートである750ドルへ下落するはずだ。ロングポジションを持ち始める前に、下落の終了と新たな場の形成を待つことを勧める。

EOS/USD

 EOSは10ドルの水準から反発しようとしているが、下落チャネルの上側トレンドラインと50日間SMAで強固なレジスタンスに直面している。

 直上のこれらのレジスタンスを強気筋が上抜けさせることに成功した場合、ロングポジションを持ち始めてよい。直近の高値である5月20日の14.19ドルと移動平均線より上に価格が上昇するのを待ち、14.25ドルより上で適切なストップロスをつけてポジションを持ち始めてよい。この取引の目標は18.67ドルへの反騰だ。

EOS

 一方、弱気筋が10ドルより下への下落を押し通した場合、EOS/USDペアは7.8ドル、そしてその下の5.961ドルへ落ち込む可能性がある。

 チャネル内ではロングポジションを試みるべきではない。

LTC/USD

 ライトコインは弱気の下降トライアングルを形成しており、下抜けして107ドルより下で(UTCでの)終値をつければこれが完成する。この水準は昨年12月9日以来破られていないため、強力なサポートになると考えられる。

LTC

 強気筋は5月24日、直近のサポートである115ドルからの戻しを試みたが、直上のレジスタンスである127ドルを超えられなかった。

 115ドルを下回れば、LTC/USDペアは107ドルに下落するだろう。価格が127ドルより上を維持すれば、最初の強さの兆候となる。それまでは何もしないのが最善だ。

ADA/USD

 5月24日に0.19ドルのサポート水準からの戻しを試みたが高値水準を維持できなかったため、カルダノは弱いように見える。このサポート水準が破られた場合、0.13ドルへの下落があり得る。

ADA

 価格が0.13ドルに下落しそれが維持された場合、大きなレンジの形成が確かめられ、安値からの反発での買いとレンジ上限付近での売りでの売買が可能となる。

 下落チャネルの上抜けがトレンド転換の可能性を示す最初の兆候となるだろう。現在のところADA/USDペアは下落している。買いを推奨する前に価格が安定し上向くのを待とう。

XLM/USD

 ここ数日間、ステラでは三尊の頂点とおぼしきものを注視してきた。しかしここ2日間の価格動向とトレンドラインの再調整によって、下降ウェッジのパターンが出来つつあると分かった。これは上側レジスタンス線の上抜けで完成する強気の形だ。トレーダーとして、我々はチャートに従って迅速に新たな形を見極め、意見を変えなければならない。

XLM

 全体的なネガティブさを考慮し、購入前に価格が20日間EMAを上抜けその水準より上で(UTCでの)終値をつけることを待つよう勧める。直上のレジスタンスである0.47766719ドルに近い0.44ドルが最低目標価格だ。上抜け後の高値水準で買い手が見つからなかった場合、同通貨は0.184ドルの水準に落ち込む可能性がある。そのためトレーダーはなるべく直近の安値より下で、近くにストップロスを保つべきだ。

 XLM/USDペアが我々の予想とは逆に動き上抜けではなく下抜けた場合は、ロングポジションを持ち始めるべきではない。新たな買い場が形成されるまで身を引くべきだ。

TRX/USD

 強気筋はトロンの50日間SMAを支えようとしている。一方弱気筋は20日間EMAを守っている。ここ2日間、この2本の移動平均線の間で価格が行き場を失っている。

TRX

 0.0565ドルと50日間SMAの間の領域は強力なサポートとして働くと考えられる。しかしこのサポート圏が破られた場合、TRX/USDペアは0.04ドルの水準に急落する可能性がある。そのためロングポジションを推奨する前に、この重要なサポート水準で買いが現れるのを確かめたい。

 上側では、小さな下降トレンドラインがレジスタンスとして働くかもしれない。決定的な動きが出る前にさらに数日間レンジ内の動きに留まるかもしれない。