ここに示した見方や意見は著者単独のものであり、コインテレグラフの考えを必ずしも反映するものではありません。リスクを含むトレードや投資の際には、自身で調査を行ったうえで判断するようお願いします。市場データはHitBTCから提供されています。
今年はじめ、アナリストたちはビットコイン相場について非常に強気な姿勢を示し、2018年の目標を非常に高く設定していた。1月以降のビットコイン相庭の下落があっても、多くのアナリストは強気の予想を修正することはなかった。落ち込みがあったとしても、また大きく反騰すると見ていたからだ。
では6月現在に目を向けてみよう。アナリストの一部は相場の勢いを不安視し、目標価格を修正するところも出てきた。
1月、価格比較サイトのファインダー(Finder)は仮想通貨専門家らの予測を集計し、18年末の価格が3万3000ドルになるとの結果を出した。今週、ファインダーは18年末の価格について、1万4638ドルに引き下げている。
米調査会社のトレフィスも、今年のビットコイン価格の見通しについて、強気の姿勢を修正している。18年末の価格について、トレフィスは1万5000ドルから1万2000ドルに下方修正している。どちらの価格予想であって、現在のレベルよりは上がるとみていることには変わりない。
おそらく、このゲームチェンジャーとなるのは、機関投資家の参入だろう。様々な企業が大きな資金流入によって利益を得るための基礎固めをしている。今週も、米投資会社のサスケハナがビットコイン先物取引をクライアントに提供することが明らかになった。
では、いまは買いの好機だろうか?チャートを見てみよう。
BTC/USD
20日間EMAは、ビットコインにとって大きなハードルであるようだ。8日、価格は再び下落に転じた。2つの移動平均線と相対力指数(RSI)は下がっている。これはネガティブなサインだ。もし小さいトレンドラインでのサポートを下抜けすれば、ビットコインは7433ドル、7317ドル、そして7100ドルまで下落する可能性がある。
回復の最初のサインは、BTC/USDが20日間EMAを突破し、それが維持できた時だろう。短期的なトレンドの変化がはっきりするのは、7,941.68ドルを突破して、終値を付けた時だろう。
私たちは、6,075ドルから1万2,172ドルの大きなレンジの中で取引されるという見方を維持している。従って、トレーダーは7,941.68ドルを上抜けるのを待つか、もしくは6500ドル近くまで下落するのを待った上で、ロングポジションを取るべきだろう。
ETH/USD
イーサリアムは、630ドルのレベルを超えるという、私たちが前回の分析で示した提案を発動する条件が整わなかった。イーサリアムは20日間EMAから下落に転じ、トレンドラインのサポートを下抜けた。現在、下降チャンネルのレジスタンスラインより上のレベルを維持しようとしている。もしこのサポートを下抜ければ、再びチャンネル内に戻り、540ドルまで下落する可能性がある。
50日間SMAは上昇しているが、20日間EMAはフラットだ。もし強気筋がチャンネルのレジスタンスラインを守りぬき、630ドル以上まで押し上げることができれば、イーサリアム相場に力を与えることになるだろう。従って、私たちが前回の分析で示した提案を維持したいと思う。
ロングポジションが開始された後、もしETH/USDが50日間SMAを突破することが難しいようであれば、トレーダーはストップロスを損益分岐点まで引き上げることもできる。
XRP/USD
リップルは過去5日間、20日間EMAを上回る形で推移ししているが、上昇していない。過去2日間、小幅な取引が行われている。2つの移動平均線はフラットであり、短期的にコンソリデーションになる形だ。
0.633ドルから0.75ドルの間が推定されるレンジだ。0.633ドルを下回れば、 XRP/USDは0.56ドルの水準まで下落する可能性がある。一方で0.75ドルを上抜ければ、下降トライアングルの下降トレンドラインまで上昇する可能性もある。
下降トライアングルの下降トレンドラインを上抜け、それを維持できれば、リップルは強気に転じるだろう。現在のレベルでは買い場を見つけることができない。従って、いかなるトレードも提案しない。
BCH/USD
ビットコインキャッシュは過去2日間、20日間EMAを超えて推移しているが、弱気筋は20日間EMAより下に押し下げようとしている。短期的な移動平均線はフラットだが、長期的な移動平均は上昇している。相対力指数(RSI)もミドルの近くでフラットになっている。これは近い将来、コンソリデーションになる可能性が高いだろう。
1060ドルを下抜ければ、移動平均線が傾くことになるだろう。これは弱気筋に有利な展開だ。一方で1306ドルを上回れば、強気筋にとて有利になる。
BCH/USDは上抜けると下抜けるかする前に、小さいレンジ内に入り込むだろう。私たちは価格上昇が始まるのを待った上で、ロングポジションを提案したいと思う。
EOS/USD
EOSは50日間SMAを超えたことで、前回の分析で示した買い提案の条件が整った。しかしながら、強気の動きはすぐに終わってしまった。8日には大きく下落し、前日の利益をほとんど失ってしまった。
EOS/USDは20日EMAと12.987ドルの間の強力なサポートゾーンを持っている。このサポートゾーンが破られた場合、EOSの値動きはネガティブなものになり、12ドルまで下落し、さらに10.3384ドルまでスライドする可能性がある。従って、ストップロスは12.5ドル付近の水準で維持することを提案したい。
スポートゾーンは現在の価格のわずか下に位置している。私たちは指定したストップロスでロングポジションを維持することを勧めたい。2つの移動平均線が上向きのトレンドであり、価格はいまだ20日間EMAを下回っていないことから、私たちが提案したロングポジションは維持したいと思う。
LTC/USD
ライトコインは127ドルを超えてスケールすることができなかった。従って、前回の分析で示した買い提案の条件は整わなかった。115ドルのレベルに強力なサポートがある。もしこのサポートを維持できれば、ライトコインは今後数日間、上抜けるか下抜けるまで、狭いレンジ内で取引されるだろう。
107ドルを下抜ければ、弱気の下降トライアングルのパターンが完成する。これはネガティブなサインだ。このパターンのターゲットは低いものの、LTC/USDは容易に84.708ドルまで下落する可能性がある。
もし127ドルを超え、それを維持することができれば、ライトコインは短期的に力強さを得ることになるだろう。下降トライアングルの下降トレンドラインをブレイクアウトできれば、ライトコインは完全に危険な状態から脱することになるだろう。
現在のレベルでは買い場を見つけることができない。従って、トレーダーは相場を静観するべきだろう。
ADA/USD
0.23ドルを超えて、(UTCで)終値を付けることに失敗した後、カルダノは下落に転じた。フラットとなっていた20日間EMAは下向けになっており、これはネガティブなサインだ。
ADA/USDは0.17ドルまで下落する可能性がある。ここはマイナーなサポートだ。もしこのレベルを下抜ければ、次のサポートは0.13ドルとなる。0.13ドルのレベルで買いを入れることもできるだろう。カルダノは、0.13ドルから0.436956ドルの大きなレンジ内で取引されていると見ているからだ。
カルダノについて以前に提案した条件が整うまで、買いは控えるべきだろう。
XLM/USD
ステラについては、私たちが提案したロングポジションは現在、失われてしまった。7日、強気筋は直上のレジスタンスである0.303ドルを上回った状態を維持することに失敗した。現在、価格は後退している。0.27ドルの水準を維持できなければ、0.25ドルまで下落する可能性がある。従って、前回の分析で、私たちはストップロスを引き上げている。
20日間EMAはわずかに下向きに転じており、これは下落の可能性を高めることにあるだろう。しかし、XLM/USDは3回、0.27ドルの水準から上昇していることから、数時間はポジションを維持したいと思う。
もし強気筋が0.303ドルを上回り、それを維持できれば、ステラは強さを得ることができるだろう。
IOTA/USD
IOTAは過去3日間、重要なサポートである1.63ドルのレベルにあるが、力強い反発することができないでいる。1.63ドルを下回る可能性が高まっている。
もしIOTA/USDが1.63ドルを下回れば、ネガティブな傾向となり、1.33ドルまで下落する可能性が出てくる。1.33ドルは次のサポートとなるだろうが、これも下回れるとなれば、0.9150ドルまで下落幅が広がる可能性もある。
もし強気筋が1.63ドルの水準を維持し、そこから力強い反発を見せることができれば、弱気な見方は払しょくされるだろう。