国際決済銀行(BIS)イノベーションハブは、オーストラリア、マレーシア、シンガポール、南アフリカの中央銀行と共同で、国際決済のための中央銀行デジタル通貨(CBDC)プラットフォームの実験的なパイロットプロジェクトを完了した。

プロジェクト・ダンバーと名付けられた多国間の実験的なCBDCプロジェクトは、複数の中央銀行間で接続された複数の通貨を使用して、金融機関間の直接的なクロスボーダー取引を促進するために開発された。

プロジェクト・ダンバーは2021年9月に発表され、最終報告書が22日に発表された。プログラムは成功し、金融機関は中央銀行が発行するCBDCを使用して、共有プラットフォーム上で互いに直接取引できることが証明された。

プロジェクトでは、規制要件に従った国際送金の問題を解決することや、国境を越えて重要な決済インフラを導入することなどに取り組んだ。

このプロジェクトではプロトタイプを開発し、実用的なソリューションを実証。マルチCBDCという概念が技術的に現実的であることを立証した。アクセス、管轄権の境界、ガバナンスの3つの主要な問題に対処するために使用される設計アプローチが効果的であることを証明した。

このプロジェクトの開発者は、「プロジェクト・ダンバーは、堅牢な技術手段によって施行されるガバナンス構造が、信頼と共有管理という重要な懸念にどのように対応できるかを示している」と主張した。

BISイノベーションハブのマルチCBDCプラットフォームに先立ち、スイスやフランスなどは、デジタルユーロの共同事業としてクロスボーダー送金の実験を行った。