ブロックチェーンデータエクスプローラのイーサースキャンによれば、仮想通貨取引所バイナンスが所有する仮想通貨ウォレットが、24時間で530イーサ(ETH)をガス手数料に費やした。これは約84万3797ドル(約1.2億円)に相当する。

9月21日、イーサリアムネットワークのガス手数料は、6グウェイ(約0.17ドル)から最高で332グウェイ(約11.2ドル)まで上昇した。ガス価格の急騰は、「バイナンス14」と呼ばれるバイナンスのウォレットが原因とされている。

30-day gas usage chart for the Binance crypto wallet. Source: Dune Analytics

コミュニティのメンバーたちは、バイナンスが大量のガス手数料を支払ったことについて議論した。Web3投資家のベリンダ・ジョウ氏は、バイナンスのエンジニアを「無能」と評し、ガスの許容量を誤って高く設定したと指摘した。また、ベンチャーキャピタルのシンネヴェイン・ベンチャーズのパートナーであるアダム・コクラン氏は、異常なガス手数料は不十分なAPIによるものだと考えている。彼はバイナンスの技術を批判し、複数のプロトコルにまたがる「何千億ドルものコイン」を安全に保つ能力に疑問を投げかけた。

一方、バイナンスは、ユーザー資金の安全を確保するために、ガス手数料が低いときにウォレットの集約的な処理を行ったと報告した。コインテレグラフはバイナンスにコメントを求めたが、記事執筆時点までには返答を得られなかった。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン