仮想通貨取引所バイナンスは、欧州でブロックチェーンと仮想通貨エコシステムを開発するために1億ユーロ(約130億円)のイニシアチブを開始した。バイナンスのジャオ・チャンポンCEOが、フランスのデジタル担当長官であるセドリック・オ氏と会談した際に発表した。
バイナンスは、フランス・フィンテック協会と提携し、「オブジェクティブ・ムーン」と名付けられた新しいイニシアチブを立ち上げた。協会側は、バイナンスが現地のフィンテックセクターとつながるのを支援すると、バイナンスの広報担当者はコインテレグラフに語った。
発表によると、オブジェクティブ・ムーンは、フランスで立ち上げるバイナンス・リサーチ開発ハブを中心に活動を行う。またオンライン教育プログラムも展開するという。このプログラムでは、オンライン教育プラットフォームであるOpenClassroomsや仮想通貨ハードウェアプロバイダーのLedgerも協力する。
「フランス・フィンテックは、分散型金融の分野で欧州のリーダーとなる独自の立場になると信じている」と、フランス・フィンテック協会のアライン・クロット氏は今回のイニシアチブについて語っている。同氏はこのコラボレーションでフランスのエコシステムの成長をサポートするものになると考えている。
バイナンスのジャオ氏は、フランスと欧州の技術と人材を高く評価しており、バイナンスはフランスと欧州で事業と投資を開始し、フランスと欧州がブロックチェーン・仮想通貨のグローバルプレイヤーになることを計画していると語った。
どこに本社があるのか判然としない「分散型」構造で知られているバイナンスは、9月にアイルランドに3つの子会社を設立している。ジャオ氏は、「世界の様々な地域に本社を設立するプロセスにある」と語っている。