世界的な仮想通貨取引所バイナンスは、オランダでの業務を縮小するにあたり、ユーザーをコインマースに紹介することで合意した。

オランダの仮想通貨取引所コインマースは7月6日のブログ投稿で、オランダに拠点を置く数十万のユーザーがバイナンスから紹介され、ユーザーが自身のデジタル資産を無料でプラットフォームに移転する機会を得ると発表した。バイナンスは6月に、オランダでの仮想資産サービスプロバイダーライセンス取得に失敗したため、7月17日をもってオランダでのサービスの大部分を停止すると発表していた

コインマースの共同創設者であるニック・スミッツ・ファン・オイエン氏は、「これらの(バイナンスの)ユーザーに、全てのヨーロッパの法律と規制を順守した同等のプラットフォームを提供する」と述べ、「移行はスムーズに進み、バイナンスとの協議を経て、ユーザーの移行を可能な限り容易にするための準備を整えた」と語っている。

2022年4月、オランダ中央銀行は、適切な登録なしで仮想通貨サービスを提供していたとして、バイナンスホールディングスに約330万ドルの罰金を科した。当時、バイナンスが「オランダには非常に多くの顧客を抱えている」と中央銀行は指摘していた。

大手仮想通貨取引所であるバイナンスはカザフスタンなどへの業務拡大を続けている一方で、一部の区域では規制当局がバイナンスに対する取り締まりを厳しくしている。米国では、証券取引委員会と商品先物取引委員会から訴訟を起こされている。また、バイナンスのフランスオフィスも調査対象になっていると報じられている

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン