バイナンスは、タイのエネルギー大手ガルフエネルギー・ディベロプメントとの合弁事業を通じて、2024年初頭にタイで仮想通貨取引所を展開する予定だ。
ガルフエネルギーによる11月15日のタイ証券取引所への申請書によれば、ガルフバイナンスと呼ばれるこの事業は11月10日に証券取引委員会の承認を受けた。最初は招待制の取引所としてスタートし、2024年初頭に一般公開される予定だ。バイナンスの広報担当者は、このプラットフォームが招待制の取引所としてまずは立ち上げられ、情報が入手可能になると詳細を提供するとコインテレグラフに述べている。
ガルフバイナンスは5月26日、タイ財務省からデジタル資産オペレーターのライセンスを受け、国の証券取引委員会によって規制された仮想通貨取引所を運営することが可能となった。当時、バイナンスは2023年第4四半期にタイ支社を開設する計画だった。
当時、バイナンスのアジア・ヨーロッパ・MENA地域の地域責任者であるリチャード・テン氏は、「ガルフの確立された地元の存在感とネットワーク」を活用し、ガルフバイナンスが地元のユーザーにブロックチェーン技術の可能性を示すことを目指すと語っていた。
ガルフエネルギーは、タイの大富豪サラット・ラタナヴァディ氏が創設し運営するタイ最大の天然ガス流通企業の1つだ。同社は再生可能エネルギー、インフラ開発プロジェクト、デジタルインフラビジネスなど、さまざまなビジネス領域に積極的に投資している。
ガルフエネルギーはバイナンスの米国支社であるバイナンスUSにも投資している。2022年4月、同社はバイナンスUSの運営者である「BAMトレーディングサービス」が発行した「シリーズシード優先株式」に投資したと明らかにした。
バイナンスはタイ当局とも連携している。先月にはタイ警察の要請に応え2億7700万ドルの仮想通貨を押収するのを支援した。その後、3200人以上の詐欺被害者が補償請求のために当局と協力している。。
当時、バイナンスの金融犯罪コンプライアンス部門の責任者であるティグラン・ガンバリャン氏は、「デジタル資産エコシステムへの信頼を回復する」ために、世界中のさまざまな機関とパートナーシップを結ぶ意向を強調した。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン