仮想通貨取引所バイナンスは、1月31日にリップル共同創設者クリス・ラーセン氏の個人ウォレットから盗まれた1億1200万ドル相当のハッキング事件を受け、420万ドル分のXRPを凍結した。
バイナンスのリチャード・テンCEOはXの投稿で、不正行為者のアドレスを凍結したと明らかにし、オンチェーン文選記者のZachXBT氏とリップルチームの協力と支援に感謝を表明している。
「リップルで起きたエクスプロイトを早期に察知し、バイナンスチームが不正行為者によって盗まれた420万ドル相当のXRPを凍結することに成功したことを報告できる。取引所にそれを知らせるためのコミュニティの努力にも感謝する」とテン氏はツイートした。
After finding out early on about the exploit that occurred at @Ripple, we’re happy to say that the #Binance team has managed to freeze $4.2 Million worth of $XRP stolen by the exploiter.
— Richard Teng (@_RichardTeng) February 1, 2024
We appreciate both the communities efforts in flagging it to exchanges - as always @zachxbt…
XRPレジャー財団のコンプライアンス責任者トーマス・シルケア氏は、バイナンスのテン氏の投稿に返信し、問題を最初に調査したのは同財団であると主張している。
初期の憶測では、XRPを発行するフィンテック企業リップルがハッキングされたと報じるニュースもあった。しかし、リップルの共同創設者ラーセン氏は、彼の個人アカウントがハッキングされたことを明らかにした。
驚くべきことに、ハッカーは自身の身元を隠すためにミキサーサービスや分散型取引所を使用しなかった。最近の不正行為者は、アカウントの凍結を恐れて中央集権型取引所の使用を避けている。
ZachXBTは後に、影響を受けたアカウントがXRPブロックエクスプローラーであるXRPScanとBithompによってリップル関連のエンティティとしてタグ付けされていたことを明らかにし、リップルのハッキングを巡る混乱が生じたと指摘した。
リップルの共同創設者であるラーセン氏は、彼の個人XRPアカウントの一部が侵害され、2億1300万XRPが盗まれたとしたが、リップル社自体はこの不正流出の影響を受けていない。ラーセン氏はまた、仮想通貨取引所と話し合いを進めており、不正行為者のアドレスを凍結するよう要請しているほか、法執行機関にも通報していると語った。
ZachXBTによると、不正行為者は約1億1250万ドル相当の2億1300万XRPを手にし、その後、MEXC、Gate.io、バイナンス、クラーケン、OKX、HTX、HitBTCを含む少なくとも6つの取引所を通じてXRPの資金洗浄を試みた。
バイナンスは盗まれた資金の一部を凍結しているが、OKXやクラーケンを含む他の仮想通貨取引所は、関連する資金を特定または凍結したかどうかをまだ明らかにしていない。コインテレグラフはこの問題についてバイナンスとリップルにコメントを求めたが、記事公開時点までに返答は得られなかった。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン