バイナンスのフランス法人幹部の自宅を狙った不法侵入事件で、容疑者3人が逮捕された。バイナンスはコインテレグラフに対し、同社従業員の1人が不法侵入の被害に遭ったことを認めた。
現地メディアRTLは匿名の警察関係者の話として、木曜日午前7時ごろ(中央欧州時間)、武器を所持したフード姿の3人組がヴァルドマルヌ県のアパートに侵入を試みたと報じた。
RTLによると、容疑者らはまず別の住人の部屋に押し入り、バイナンス・フランスの責任者の自宅を案内するよう要求。その後、部屋を物色し携帯電話2台を盗んで逃走した。
約2時間後、オードセーヌ県で別の住居侵入を試みた際、住民の通報により3人は逮捕されたとされる。当局は盗まれた携帯電話と車両を押収し、RTLはこの車両が先の侵入事件との関連を示していると報じた。
バイナンス、従業員が被害と確認
バイナンスは事件について認めたが、被害に遭った従業員の身元は明らかにしなかった。
「当社従業員の1人に対する住居侵入事件を把握している。現在、地元警察とともに調査が進行中だ」とバイナンス広報は述べた。「従業員およびその家族の安全と福祉が最優先事項だ。当局と緊密に連携し、適切な安全対策をさらに強化している」。
バイナンス・フランスの社長はダビッド・プランセ氏だが、標的となった従業員が同氏であるかどうかは独自に確認できていない。バイナンスは安全上の理由から追加の詳細提供を拒否した。
バイナンス共同創業者で最高顧客責任者のイー・ハー氏は、「本人と家族は無事で、法執行機関と積極的に協力している」と述べ、フランスの警察当局の迅速な対応に謝意を示した。

2025年に仮想通貨関連のレンチ攻撃が増加
今回の事件は、仮想通貨関連の身代金目的で判事とその母親が誘拐された事件を巡り、フランス警察が6人を逮捕した数日後に発生した。
仮想通貨投資家を標的とする物理的襲撃、いわゆる「レンチ攻撃」は過去1年で増加している。サイバーセキュリティ企業サーティックによれば、2025年のレンチ攻撃は世界で確認された件数が72件となり、前年比75%増加した。
2025年に確認されたレンチ攻撃による損失額は少なくとも4090万ドルに上るが、未報告事案を含めればさらに大きい可能性があるという。
国別ではフランスが19件と最多を記録し、2025年の世界全体の約40%を欧州が占めた。

