仮想通貨取引所バイナンスのジャオ・チャンポンCEO(通称CZ)は、バイナンスが仕掛ける分散型取引所(DEX)のテストネットを今月20日に立ち上げると発表した。
Finally got a date. Targeting to release Binance Chain testnet (@binance_dex) for public testing on Feb 20th. This is a testnet, your feedback would be most valuable.
— CZ Binance (@cz_binance) 2019年2月12日
このテストネットはパブリックで公開されるそうだ。
データを1箇所に管理する既存の仮想通貨取引所よりセキュリティ面で優れているとされるDEX。バイナンスは、DEXのデモ映像を過去2回に渡って公開して来た。バイナンスのDEXは、独自のブロックチェーンである「バイナンス・チェーン」上に作られ、ERC20トークンの規格に準じて作られたBNBトークンを使用。遅延(レイテンシー)時間が少なく、スループット(一定時間あたり処理できる取引数)が高い他、分散型のカストディで資金を管理するという。
仮想通貨やブロックチェーン関連のプロジェクトは、バイナンス・チェーン上でICOを行い、BNBで資金調達することができるそうだ。
また最近の発表によれば、バイナンスのDEXは立ち上げ初日からハードウェアのウォレットをサポート。CZは「秘密鍵があなたのデバイスを離れることはなくなる」と太鼓判を押した。
ただ、DEXが順風満帆な訳ではない。
昨年11月、米国証券取引委員会(SEC)が分散型取引所イーサデルタ(EtherDelta)の創業者ザッケリー・コバーン氏を起訴し、業界に衝撃が走った。SECの幹部は、中央の管理者のいない分散型取引所(DEX)について「創設者の責任がなくなるわけではない」という見解を示した。