米商品先物取引委員会(CFTC)が仮想通貨取引所バイナンスとそのCEOであるチャンポン・ジャオ氏(通称"CZ")を規制違反で訴えた直後、投資家は市場の変動を予想して、発表から24時間以内にバイナンスから3,400ビットコイン(BTC)以上を引き出していた。
「バイナンスはいかなる状況下でも利益のために取引したり、市場を『操作』することはない 」とCZは述べ、CFTC側の訴えに反論した。しかし、FTXのサム・バンクマン-フリード氏やテラのド・クォン氏といった仮想通貨起業家を巡る問題は、仮想通貨エコシステムに対する投資家の信頼を揺るがしている。
My Response to the CFTC Complaint | Binance Blog https://t.co/TadyotM7HN
— CZ Binance (@cz_binance) March 27, 2023
投資家は、万が一エコシステムが停止した場合の影響を軽減するために、バイナンスから資産を移し始めている。その結果、バイナンスではビットコインの総残高が減少し、他の取引所では逆に増加を記録することになった。

バイナンスのビットコイン残高はこの1週間で3,900BTC以上減少し、そのうち3,400BTCは過去24時間での動きとなった。

コインベース、ビットフィネックス、ジェミナイを含む競合取引所は、24時間の間にBTC残高の増加を記録した。

仮想通貨取引所のビットコイン残高が3月20日以降減少していることに注意する必要もあるだろう。過去7日間で、約27,000 BTCが主要な取引所から引き出されている。
CFTCによるバイナンスとCZに対する訴訟と並行して、米連邦裁判所はボイジャーデジタルとバイナンスUSの取引案を一時的に停止した。裁判所は27日、緊急停止を認め、司法省の破産計画に対する申し立てについて決定が下されるまで、ボイジャーとバイナンスUSの取引を停止させた。