テラフォーム・ラボの共同創設者であるド・クォン氏と元最高財務責任者のチョン・ハンジュン氏は、検察当局がその決定を不服として控訴したため、モンテネグロで保釈されない見通しだとブルームバーグが5月24日に報じた。この2人は、偽造した身分証明書を使用して出国しようとして3月に逮捕された。
モンテネグロ首都ポドゴリツァの裁判所は、クォン氏とチョン氏に対してそれぞれ40万ユーロ(約約6000万円)の保釈金で保釈を認めていた。この保釈条件は彼らの弁護団が提案したものだった。検察官は翌週、上級裁判所に対してこの決定に対する控訴を行った。
裁判所はクォン氏とチョン氏の保釈を再考することになる。報道によると、裁判所の決定に対する控訴の回数には上限がない。
一方、韓国と米国の当局はクォン氏の引き渡しを求めており、彼はシンガポールでも告訴されている。米国の検察当局はクォン氏に対して、商品詐欺、証券詐欺、電信詐欺、市場操作への加担など、8つの訴因で起訴している。さらに、米証券取引委員会(SEC)は彼の逮捕前に訴訟を起こしており、カリフォルニアでは集団訴訟が起こされている。
過去の報道によれば、クォン氏は韓国における彼に対する裁判で最大40年の刑を、モンテネグロにおける告訴で5年の刑を、それぞれ受ける可能性がある。彼の裁判は6月16日に予定されている。モンテネグロは米国と引き渡し条約を結んでいるが、韓国やシンガポールとは結んでいない。
A court in Montenegro revoked bail for Do Kwon, the former crypto mogul and Terraform Labs co-founder https://t.co/uiLwQnBxY6
— Bloomberg Crypto (@crypto) May 24, 2023
クォン氏は2022年5月のテラ・エコシステムの崩壊後に姿を消したが、ソーシャルメディア上では健在だった。インターポールの国際手配が彼に対して発行された後も、彼は逃亡しているという指摘を否定し続けた。結局、クォン氏とチョン氏がセルビアに住んでいることが明らかになった。報道によれば、クォン氏は国際手配された後に、セルビアでコンサルティング会社を開設していた。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン