ゲームメーカーのアタリ・グループは、イニシャル・コイン・オファリング(ICO)を実施する。今年9月に公開予定の仮想通貨を使用できるオンラインカジノに向けた「アタリ・トークン」とビデオゲーム「Pong」向けの「Pongトークン」を発行予定だとしている。
アタリは、「ビデオゲームの父」と呼ばれるノーラン・ブッシュネル氏が1972年にカリフォルニア州で創業。その後、会社の所有権は何度も変わってきた。現在、フランスを本拠地とするアタリSAの子会社であるアタリ・インタラクティブに属する。NYSEユーロネクストに上場しており、時価総額は約5000万ドル(約54億円)。
アタリは仮想通貨分野に進出しているが、3月10日のプレスリリースに次のように述べている。
「2018年、同グループは、アタリブランドにインフィニティ・ネットワークス(INL)へのライセンスを寄与していた。仮想通貨(アタリ・トークン)の生成、および、ビデオゲームから映画や音楽まで非常に幅広く提供するデジタルエンターテイメントすべての形式へのアクセスを与える分散型プラットフォームの生成を組み合わせた、ブロックチェーンプロジェクトの開発を目的としたものだった」
しかし、当初予定のプロジェクトが「アタリの期待する速度では進展していなかった」ため、INLは「友好的に」契約を解除したと説明している。
アタリはこれを受けて、プロジェクトを2つに分けて、2つの公式トークンを発行することにしたと発表している。
ICICBグループと連携して「アタリ・トークン」を2020年9月30日までにパブリックセールを実施する予定だ。同時期までに公開予定のオンラインカジノでの使用を見込んでいる。
また、1972年に開発されたビデオゲーム「Pong」の「Pongトークン」を発行する。ケニアでライセンスを得ている運営会社のアプリケーションの一環だと説明している。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン