分散型取引所(DEX)における永久先物の取引高が木曜日に700億ドルと過去最高を記録した。BNBチェーン上の新しいデリバティブプラットフォームのアスター(Aster)が主導した。
分散型の永久契約取引が活発化する中で、永久契約DEXは3日連続で過去最高を更新した。火曜日には全体の取引高が520億ドル、水曜日には670億ドルに達し、木曜日にはついに700億ドルを突破した。これは分散型金融(DeFi)のデリバティブ市場に新たな勢いが戻っていることを示している。
アスターは木曜日だけで360億ドル近い24時間取引高を記録し、全体の50%以上を占めて首位に立った。ハイパーリキッドやライターといった競合プラットフォームもそれぞれ100億ドル超の取引高を記録したが、アスターが大きく上回った。
インセンティブ・ファーミングが取引を加速
アスターが木曜日に突出したパフォーマンスを見せた背景には、分散型デリバティブ市場における急速な存在感の拡大がある。水曜日にもアスターは247億ドルの24時間取引高を記録し、ハイパーリキッドの2倍以上の水準でライバルを引き離した。
取引高はプラットフォームへの関心や市場の自信を測る主要な指標だが、アスターの台頭は積極的な利用者向けインセンティブにも支えられている。アスターのDEXで取引やミンティング、保有を行うとポイントが付与され、エアドロップの対象になる仕組みが導入されている。
このため、一部のコミュニティメンバーは取引高急増が個人投資家に悪影響を与える可能性を指摘した。あるユーザーは「報酬がなくなれば取引高は急減する。今の数値は市場の本当の自信を反映していない」と主張した。
また別のユーザーは、この状況を2018年の取引手数料マイニングや2021年のDeFiサマーになぞらえ、「いずれも個人投資家には良い結末にならなかった」と述べた。さらに「自信がないなら少額でも利益を確定すべきだ。この局面では簡単に損をする」と警告している。
アスター、未決済建玉が1週間で12億5000万ドルに急増
アスターは立ち上げ以降、主要なDeFi指標で好調なパフォーマンスを示している。金曜日には取引高が4億ドルを超え、総ロック価値(TVL)は倍増した。木曜日にはTVLが20億ドルを突破し、成長を続けている。
さらに、未決済建玉(オープンインタレスト)も急増し、水曜日には12億5000万ドルに達した。オープンインタレストは清算されていない契約総数を追跡する指標であり、市場での注目度とリスクポジションの拡大を示している。
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