米国証券取引委員会(SEC)から訴訟を提起された仮想通貨取引所コインベースの株式が大幅に下落した6月6日、ARKインベストは同社のコインベース株式をさらに追加した。

ARKインベストの投資家通知によれば、同社はコインベース・グローバルの約41万9324株を追加し、その時点での時価総額は約2160万ドルだった。これは、SECとの訴訟発表を受けてコインベース株が6月6日に20%以上下落した直後のことだ。執筆時点でコインベースの株価は53.11ドル前後で推移している。

ARKインベストのポートフォリオへのコインベース株の追加は、これまでの流れに沿ったものだ。約1か月前の5月2日には、ARKインベストはコインベース株を16万8869株追加し、当時の価値は約850万ドルだった。同社は3月と4月にも投資を行い、それぞれ約1億1700万ドル相当の240万株、1750万ドル相当の30万4300株を購入した。

SECはコインベースが未登録の証券を提供し、ブローカー、国家証券取引所、または清算機関として登録されていないということを問題視し訴訟を提起した。コインベースの最高経営責任者(CEO)ブライアン・アームストロング氏はツイッターで反論し、「事実と法律に自信がある」と語った。

また、裁判所で「仮想通貨のルールについてようやく明確になる機会を歓迎する」と続けている。コインベースの最高法務責任者ポール・グリュワル氏は、6月6日の米国議会で、同社は設立以来「規制を受け入れてきた」と述べ、2022年だけでもSECと30回以上会って規制の指針を求めていると明らかにした。

6月6日、アラバマ州、カリフォルニア州、イリノイ州、バーモント州などの州証券規制者のタスクフォースから、コインベースに対して理由開示命令が発行された。これは、同取引所がステーキング報酬プログラムを提供することが証券法に違反しているとしている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン