アルゼンチンの中央銀行は18日、9月と10月に法定通貨ペソの供給量を2.5%ずつ増やす計画を明かした。アルゼンチンの取引所ではビットコインが1400ドル以上のプレミアムで推移している。

ペソの急落で実質的なマネーサプライが減少したことが背景にある。流動性が減っている現状を鑑み、当初のマネタリーベースを更新する必要性があった。

また、アルゼンチンの中央銀行は、インフレ対策として政策金利を現在の58%から9月は78%に引き上げることを決定。10月に関しては上限を68%にする予定だ。

アルゼンチン大統領選とビットコイン

来月のアルゼンチン大統領選で左派のアルベルト・フェルナンデス元首相が現職のマウリシオ・マクリ大統領に勝利する見通しが高まる中で、アルゼンチンのペソは急落。フェルナンデス氏の大衆迎合的な政策によって経済が悪化することを懸念する声が出ている。

ペソが急落する中、アルゼンチンの取引所ではビットコインの価格が急騰。国外の取引所より高い値段で取引される事態となった。

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アルゼンチンの仮想通貨関連のコンサルであるカミロ・ジョラジュリア氏は、今回の中銀の方針について「地元の政治家がみんなの将来を奪っている」と批判。「ビットコインが修復するだろう」と述べた。

アルゼンチンの仮想通貨取引所ブエンビット(Buenbit )のビットコイン価格は、9月20日8時45分時点で66万110ペソ(約1万1685ドル)で推移。Coin360のビットコイン価格と比較して、約1400ドルのプレミアムがついている。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版