メタバースとブロックチェーンゲームの大手であるアニモカ・ブランズは、シンガポールの政府系ファンドのテマセクが主導する資金調達ラウンドの詳細を正式に公開した。
アニモカは8日、少数の機関投資家への転換社債の発行から1億1000万ドルの戦略的資金調達ラウンドを完了したと発表した。転換価格は4.50オーストラリアドル(約3.0ドル)で、前回の資金調達ラウンドと同様の評価を受けたという。
このラウンドには、テマセクやプライベートエクイティ企業の博裕資本(Boyu Capital)、グローバルベンチャーキャピタルのGGVキャピタルが新たに参加。これらの企業は、新たな投資家による戦略的コンソーシアムを設立し、同社が成長を続け、組織体制を構築する際にアドバイスを提供することを目的としている。
テマセクやBoyu、GGVは、今後、アニモカの事業や資本獲得に関する意見を提供するだけでなく、幅広いビジネス問題に関与し、助言することが期待される。
アニモカは、今回の資金をもとに、戦略的買収投資の継続、新製品の開発、知的財産のライセンス確保を計画している。また、オンラインユーザーのデジタル財産権を促進する取り組みなど、オープン・メタバースの進展も掲げる。
テマセクはこれまで、バイナンスやアンバー・グループなどの大手仮想通貨企業の複数の投資ラウンドに参加してきた。テマセクの最高投資責任者ロヒト・シパヒマラニ氏は、政府が支援する企業が直接仮想通貨に投資するのではなく、関連ビジネスへの投資に重点を置いていると強調した。
「我々は仮想通貨に直接投資していないが、我々が投資しているファンドのいくつかは仮想通貨のエクスポージャーを持っているかもしれない」とシパヒマラニ氏は2022年7月に述べた。