ブロックチェーン技術を活用したSNSの構築・運用を行うALISと博報堂は、トークンエコノミーにおける価値交換プロセスの共同研究を行う。11月30日に発表した

グラフ理論を軸としたネットワーク分析を用いて、仮想通貨のALISトークンを介した価値の交換を促す要因を分析する。今回の協業により、トークンエコノミーの構造や成長要因を明らかにすることで、健全なブロックチェーン技術の普及に貢献するとしている。

ALISは、ALISトークンを用いたSNSの運用を行うトークンエコノミーの一つ。投稿した記事がいいねを獲得したり、他の記事にいいねをすることでALISトークンを獲得することができる。現在ALISは、β版として本格的なサービスの運用に至っていないが、日本で人気のあるトークンエコノミーとして有名だ。

一方の博報堂は、ブロックチェーン活用やトークンコミュニティ形成に関するビジネス開発を進める「博報堂ブロックチェーン・イニシアティブ」を立ち上げた。同社は、統計的な手法で算出された独自指標を用いた分析サービスである「トークンコミュニティ・アナライザー」を開発・提供を行う。ALISの持つ貴重なデータと博報堂の分析ノウハウを共有することで、トークンエコノミーの構造や成長要因を解明する。

ブロックチェーン技術がもたらす概念に、「非中央集権化」や「トラストレス」がある。これらの概念は、政府や銀行などの信用を担保する第三者を介さずに、個人間で価値の交換を行うことを可能にする。トークンエコノミーは、それらの概念の下に構築されたある経済圏だ。共通の価値観をもつ個人が集まり、特定のトークンを価値交換手段として使用する様々な取引を行う。