ステーブルコインのテラUSD(UST)の失敗が仮想通貨市場に影響を与えたが、アルゴリズム型ステーブルコインが最も厳しい打撃を受けた。2022年4月のピーク以降、アルゴリズム型ステーブルコインの市場シェアはほぼ10分の1に縮小した。

CryptoCompareの新しいレポートによると、アルゴリズム型ステーブルコインの現在の市場シェアは1.71%だ。シェアの最高記録は2022年4月で仮想通貨市場全体の12.4%に達していた。暴落前のテラUSDはアルゴリズム型ステーブルコインの市場シェアの79.8%を占めていた。

ステーブルコイン市場は全般的に苦戦しており、1月までに10カ月連続で時価総額が減少したことになる。2022年12月、集中型取引所では36億5000万ドルのステーブルコインの純流出があり、これは2021年11月以来最大となった。CryptoCompareによると、「ステーブルコインのドミナンスの低下は、市場参加者がステーブルコインからリスク資産に回転していることを示唆している」という。

テザー(USDT)、USDコイン(USDC)、バイナンスUSD(BUSD)は引き続きステーブルコイン市場のリーダーであり、USDTは市場シェアの48.7%を占めている。

レポートはまた、コインベースが2022年12月にUSDTをUSDCに交換する際の手数料をゼロにしたことで、いわゆる「ステーブルコイン戦争」が激かしていることも紹介している。コインベースによって発行されたUSDCは現在、コインベースにおけるステーブルコインの取引量の1%弱を占めている。また、バイナンスは2022年初め、ユーザーのUSDC、USDP、TrueUSDの残高を1対1でBUSDに自動的に変換するBUSD自動変換機能を導入している。