Web3とソーシャルゲームのパブリッシャーであるCarry1stは、アフリカでの製品開発をさらに拡大するため、シリーズA資金として2000万ドルを調達した。同社は、アフリカが今後10年間でゲーム産業の主要なハブとなる可能性があると見ている。
この投資ラウンドは、ブロックチェーン分野で非常に活発な活動を行っているシリコンバレーのベンチャーキャピタル、アンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)が主導し、さらにAvenirとグーグルの親会社であるアルファベットが参加した。Carry1stの既存の支援者であるRiot Games、Konvoy Ventures、Raine Ventures、TTV Capitalもこの投資ラウンドに参加している。
今回の資金調達により、Carry1stは、コンテンツポートフォリオの拡充、社内開発チームの増強、数千万人の新規ユーザーを獲得するための新たな成長戦略を行う。成長戦略の重要な柱は、ユーザーがゲーム体験を収益化できるようにするPlay-to-earnに対応するインフラを開発することだ。
アルファベットのCarry1stへの投資は、2021年10月にCEOのサンダー・ピチャイ氏が発表したアフリカ・デジタルトランスフォーメーション構想の一環として行われる。当時ピチャイ氏は、今後5年間で推定3億人がオンラインになると予想されるアフリカを、デジタル経済の主要な成長ドライバーと位置づけた。既存のトレンドが示唆するように、新しいユーザーの多くはゲーマーだ。
アフリカにおけるソーシャルゲームのリーディングパブリッシャーであるCarry1stは、この潜在的な可能性を活用できる立場にある。同社は、フルスタックのパブリッシング・プラットフォームを提供するだけでなく、決済ソリューションやオンライン・マーケットプレイスを組み込んだゲームを開発し、マネタイズをサポートしている。同社は、スポンジ・ボブ : カニカーニ・クックオフのパブリッシャーであるTilting Point やスウェーデンのRaketspelなど、複数のデベロッパースタジオとパブリッシング契約を結んでいる。
アフリカは、ピアツーピア決済と分散型ネットワークの最大の消費者市場の1つとして、急速にその地位を確立しつつある。ナイジェリアを含むこの地域のいくつかの主要経済圏では、支払いや送金にビットコイン(BTC)が採用されている。ブロックチェーン分析会社チェイナリシスは、アフリカの仮想通貨市場は2020年から2021年の間に1,200%成長すると推定。ゲーム業界は今後10年間で指数関数的に成長し、Web3やプレイ・トゥ・アーンのビジネスモデルに新たな機会が生まれると予想されている