仮想通貨市場は今月、アバランチ、アプトス、ザ・サンドボックスなどのプロジェクトで約9億ドルに及ぶトークンのロック解除に備えている。

トークンの権利確定(べスティング)は、所有者がウォレットから完全にアクセスしたり転送したりできるようになる前に、一定期間デジタル資産をロックするプロセスである。この慣行は、初期投資家が利益を得るためにすぐにトークンを売却し、事業から離れることを防ぐことを目的としている。また、プロジェクトへの長期的な献身を促すためのインセンティブとしても機能する。

データプロバイダーのトークンアンロックスによると、2月には約9億ドル相当のトークンがロック解除される予定だ。ロック解除されるトークンにはアバランチ(AVAX)、アプトス(APTOS)、ザ・サンドボックス(SAND)、オプティミズム(OP)、スイ(SUI)などがある。

トークンをロック解除するプロジェクトの中で、アバランチは最大の量をロック解除する。プルーフ・オブ・ステーク(PoS)ブロックチェーンプロジェクトとして、2月22日に950万トークンをロック解除する見込みで、執筆時点での価値は約3億2000万ドルに上る。

トークンアンロックスは、これらのトークンがアバランチ財団、プロジェクトの戦略的パートナー、チームメンバー、エアドロップに割り当てられていると強調した。

 Source: Token Unlocks

レイヤー1ブロックチェーンのアプトスは、2月11日に2480万トークンをロック解除し、現在の市場価格で約2億3300万ドルの価値がある。そのうち約1億8000万ドルがコアコントリビューターと投資家に、残りの約3900万ドルがコミュニティと財団に割り当てられている。

メタバースプロジェクトのザ・サンドボックスは、2月14日に2億900万トークンをロック解除し、これは約9000万ドルの価値がある。そのうち4000万ドル以上が企業の準備金に割り当てられ、残りがチームとアドバイザーに割り当てられる。

また、2月29日にはオプティミズムが2400万OPトークンをロック解除し、約7000万ドルをコアコントリビューターと投資家に割り当てる。一方、スイはコミュニティアクセスプログラムのために5300万ドルのトークンを解禁する。

こういったトークンのロック解除により流通供給量が増加するため、価格は極端な変動にさらされる可能性がある。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン