キャッシュレス化が進んでいる現代において、学生のうちからクレジットカードを持ちたいと考えている方は多いだろう。
しかしいざ作ろうと思い立っても、学生にはどのようなカードが向いているのか分からない方も多いはず。
この記事では学生向けクレジットカードの選び方や、おすすめのクレジットカードについて具体的に解説していく。
学生がクレジットカードを作るメリット4つ
記事を読んでいる学生の方の中には「クレジットカードって使いすぎるのが怖くて使いづらい」と考えている方も多いのではないだろうか。
しかし学生がクレジットカードを作る際には、きちんとメリットもある。
今回は学生がクレジットカードを作る主なメリット4つを解説した。
長期休みの国内・海外旅行で大活躍
学生になると数ヶ月単位の長期休みを利用して、国内や海外を旅行する機会も増えるだろう。
そんな時に1枚持っておくと非常に心強いのがクレジットカードだ。
海外旅行では現地で現金を日本円から現地通貨に換金すると、レートや取引所によって大きく価格が左右されてしまうこともある。
しかしVisaやMasterCardなど国際ブランドのクレジットカードを持っていれば、現金を持ち歩くことなく決済することができる。
また国内旅行でも、ホテルなどを予約する時に大きな金額を一括で決済できるのが大きな強みだ。
どんなシーンでも使い勝手が非常に良いというのが大きなメリットだと言えるだろう。
ゼミやサークルの合宿・飲み会などの急な出費
大学生になると、ゼミやサークルなどの行事が急に入ってしまうことも少なくない。
通常よりも月にかかるお金が多く必要になるため、その月の出費をカバーできなくなってしまうケースもあるだろう。
しかしクレジットカードを利用すれば、ゼミやサークルの合宿・飲み会など急な出費も問題なく決済できる。
基本的に次の月までに支払えば問題ないので、急な出費にも柔軟に対応できるのがクレジットカードの大きなメリットだ。
お金の管理方法や使い方などが学べる
クレジットカードを使う場合は、次の月の支払い額が貯金残高をオーバーしないように使わなければならない。
現金であれば、銀行口座のお金をそのまま利用するだけなので、そのような心配はいらないだろう。
しかしクレジットカードを使う場合は、いつもの買い物に対して、より計画性を求められるようになる。
クレジットカードは、学生のうちからお金の管理方法・使い方を学ぶ上でも、最適な教材になるというのも大きなメリットであろう。
若いうちからクレヒスが貯まる
そもそもクレジットカードは「利用者が今月の利用額分を確実に次の月に支払う」という信用の元で成り立っている。
クレジットカードの利用履歴は、クレヒス(=クレジットヒストリー)として信用情報機関に保存され、一生あなたの個人情報として残るのだ。
新しくカードを作ったり、お金を借りたりする場合に、カード会社や銀行は、この信用情報機関に信用情報を照会する。
クレヒスの記録を見た時に、遅延や過剰な延滞などがあれば、信用度が低いと判断されてしまい、融資が受けられなくなってしまうことも少なくない。
しかし逆に言えば、若いうちからクレヒスを積み上げることによって信用情報が積み上がるため、あなたが信用できる人であるという記録を残すこともできる。
学生のうちからクレジットカードを使うことで信用を積み上げられるという意味でも、クレヒスは非常に優秀なのだ。
学生がクレジットカードを作るデメリット2つ
ただ学生がクレジットカード作る際には、もちろんメリットだけではない。 クレジットカードはいわば「信用」を使って買い物することになるので、利用する際には注意しなければならないことも多い。
注意すべき部分が分かっていれば、安全に使うことができるため、必ず悪い部分があるということも覚えておこう。
不正に利用されても自分で責任が取れない
クレジットカードの最大の弱点は不正利用されてしまう可能性も十分にあるということ。
例えば財布を落としてしまった際に、勝手に使われてしまったり、フィッシング詐欺にあったりするケースなどが考えられる。
学生カードはだいたい限度額が定められているため、数十万円単位で請求が来ることはない。
ただ支払い能力が未熟な学生のうちは、不正に利用されたとしても、自分ではなく親に迷惑がかかってしまうこともあるので注意が必要だ。
使いすぎてカードが止まってしまう可能性も
今まで現金で決済することに慣れていた人がクレジットカードを使いだすと、金銭感覚が鈍っていつもより多めに使ってしまうこともある。
多額の決済を行った結果、使いすぎてクレジットカードが止まってしまうことも。
一度クレジットカードが止まってしまうと、解除する際にカード会社に連絡したり、会社にわざわざ振り込まなければいけなかったりと面倒だ。
自分の身の丈以上の買い物をしてしまうと、後々苦労することになりかねないので注意しよう。
学生のクレジットカードの選び方
初めてクレジットカードを作成する学生の方は、どこを見てクレジットカードを選んだら良いのかよく分からない方も多いだろう。
学生がクレジットカードを選ぶ際に、意識したいポイントは4つ。
1.年会費
2.ポイントの貯まりやすさ
3.審査の難易度
4.ライフスタイルにあっているか
どの項目もクレジットカードを選ぶ上で非常に重要な項目なので、必ず意識して見てみよう。
年会費
学生がクレジットカードを選ぶ際に絶対に意識して欲しいのが、年会費が安いかどうかというポイントだ。
年会費は学生向けのカードだと無料〜約2,000円くらいのものが多いので、そこまで負担には感じないかもしれない。
しかし学生にとっての1,000円は、社会人にとっての1,000円と大きく異なるため、年会費が高いカードを使いたくない方もいるはず。
年会費が永年無料のカードも多いので、なるべく安いものを選ぶと良いだろう。
ポイントの貯まりやすさ
カードを利用した時のポイントの貯まりやすさも、クレジットカードによってさまざまだ。
還元率だけみても0.5%のものもあれば、1%のものもあるため、貯まるポイントに2倍以上の差が出ることもある。
またカードによっては、運営元のカード会社に関連するサービスを利用すると、さらに還元率がアップするようなものも少なくない。
たかがポイントと思う方もいるかもしれないが、ポイントも加算されていけば、かなりお得に使いこなせるようになる。
特に学生向けのカードは、還元率が素晴らしいカードが多いので、必ずポイントの貯まりやすさを意識しておこう。
審査の難易度
クレジットカードはそれぞれのカードによって、審査に通りやすいものと通りにくいものが存在する。
審査難易度の高いカード、例えばアメリカン・エキスプレスなどのように、学生が申し込んでも、審査に通らなそうなクレジットカードは避けるのが賢明だ。
学生の場合は、まだ経済的に自立している訳ではないため、審査に落とされてしまうこともあるだろう。
1回や2回落ちる程度なら問題ないが、何度も何度も審査に落ちてしまうと、信用情報に傷がついてしまいかねない。
本当に申し込みたいカードに受からなくなってしまっては本末転倒なので、なるべく審査難易度の低いカードに申し込むように心がけよう。
ライフスタイルに合っているか
学生向けのカードであっても、自分のライフスタイルに合っているものでないなら、選ばない方が賢明かもしれない。
学生とはいっても、頻繁に旅行に行く人もいれば、行かない人もいるし、買い物をよくする人もいれば、しない人もいるだろう。
またクレジットカードは、運営する企業によって、関連する店舗や施設、鉄道だけポイント還元率がUPするようなところも珍しくない。
人によってライフスタイルはさまざまなので、自分に合っているかどうかきちんと考えてカードを選ぶようにしよう。
学生でもクレジットカードの審査は通るのか
記事を読んでいる学生の方の中には「学生もクレジットカードの審査に通るの?」と疑問に思う方もいるだろう。
結論を言えば、基本的に学生であってもクレジットカードの審査に通ることは十分に可能である。
最近はキャッシュレス化も進んでおり、学生やアルバイトの方でも、一定の収入があればカードを作れる会社も増えてきている。
学生だからという理由で、クレジットカードの審査に受からないというケースは、ほとんど無いので安心しておこう。
学生がクレジットカードを作る場合の限度額は10万円~20万円
収入が安定していない学生の場合、クレジットカードの限度額は10万円~20万円になってしまうことが非常に多い。
カード会社としても、まだ経済的に自立していない学生に数十万円単位で枠を設けることはかなり難しいのだ。
もし仮に数十万円単位の枠を使ってしまったとしても、支払いができずに踏み倒されてしまっては元も子もない。
学生のうちは、そこまで大きな金額を決済する機会もないかもしれないが、カードを使って数十万円単位の買い物をすることは難しいというのを覚えておこう。
学生におすすめのクレジットカード7選!
楽天カード
楽天カード | |
還元率 | 1.0% |
年会費 | 無料 |
国際ブランド | VISA・MasterCard・JCB・アメックス |
申し込み条件 | 18歳以上 |
特徴 | 楽天市場では3%以上もの還元率を得れる。 |
日本では初心者向けカードとして圧倒的な知名度を誇っているのが楽天カード。
還元率はどこで使っても常に1%で、年会費も永年無料となっており、学生にとっても非常に作りやすいカードであると言えるだろう。
また楽天カードにおける最大のメリットは、楽天市場での還元率の高さ。
楽天市場では楽天カードを使うだけで3%ものポイント還元を受けることができるのに加えて、
・楽天銀行と楽天カードの連携で+1%
・楽天ブックスの月1利用で+1%
・楽天証券での月100円以上のポイント投資で+1%
・楽天でんきの契約で+1%
など関連サービスを利用するだけで、ポイント還元率を最大で16%にすることもできてしまうのだ。
国際ブランドも全種類取り揃えており、どこをとっても素晴らしいカードとして非常に人気が高いと言えるだろう。
JCB CARD W
JCB CARD W | |
還元率 | 1.0% |
年会費 | 無料 |
国際ブランド | JCB |
申し込み条件 | 18歳~39歳以下 |
特徴 | 通常のお買い物でポイント2倍。最大で10倍。 |
還元率だけを見て選ぶなら間違いなくNo.1の学生向けクレジットカード「JCB CARD W」。
通常の買い物でポイント還元率が2倍なので、常にどこで買い物しても2%ものポイントが貯まるというお得なクレジットカードだ。
年会費も永年無料で、申し込めるのは18歳~39歳以下の人なので、学生なら誰でも申し込めるのが大きなメリット。
さらに最大の魅力はJCBの優待点で決済すると、還元率が最大で10倍にも跳ね上がるというポイントだ。
・Amazon・・・3倍
・セブン-イレブン・・・3倍
・一休.comレストラン・・・3倍
・スターバックス・・・10倍
・出光昭和シェル・・・2倍
・国内宿泊オンライン予約JCBトラベル・・・3倍
特に学生生活でも頻繁に利用する機会のある、Amazon・スターバックス・セブン-イレブンなどの店舗でもポイントが3倍になる。
効率よくポイントを貯めたいのであれば「JCB CARD W」を積極的に利用すると良いだろう。
三井住友カードデビュープラス
三井住友デビュープラス | |
還元率 | 1.0% |
年会費 | 初年度無料(2年目以降:1,375円) ※年1回以上利用で翌年度無料 |
国際ブランド | VISA |
申し込み条件 | 18歳~25歳以下の学生 |
特徴 | いつでもポイント2倍。提携店舗で5倍。 |
三井住友カードデビュープラスは18歳〜25歳までの学生限定のクレジットカードだ。
通常の三井住友カードの還元率が0.5%のところ、デビュープラスはいつでも1%の還元率で買い物ができて、入会から3ヶ月間はポイントが5倍になる。
大手の三井住友グループが運営しているサービスだからこそ、セキュリティ対策やショッピング保険も万全なのも嬉しいポイントだ。
またポイント還元率に関しても、
・マクドナルド
・ローソン
・セブン-イレブン
・ファミリーマート
など大手コンビニ3社+マクドナルドで、還元率が+2%になるというお得な特典もある。
学生が頻繁に利用するコンビニ+マクドナルドでしっかりポイントを貯められるというのは大きなメリットだと言えるだろう。
ANA 学生カード
ANA 学生カード | |
還元率 | 0.5% |
年会費 | 在学期間中年会費無料 |
国際ブランド | VISA・JCB・MasterCard |
申し込み条件 | 18歳以上の学生 |
特徴 | 普段のお買い物でマイルが貯まる。 |
長期休みに国内・海外旅行に行く機会が多い方におすすめなのが、ANA学生カードである。
ANA学生カードなら、普段のお買い物で決済するだけで簡単にマイルを貯めることができるため、貯めた分のマイルを上手に使ってお得に旅ができる。
学生カードの強みは、ポイントをANAマイルへ移行する際に、移行手数料が無料になるという点。
通常貯まったポイントを高いレートでANAマイルに移行するには、移行手数料がかかってしまうが、学生カードの場合は手数料が完全無料。
VIASOカード
VIASOカード | |
還元率 | 0.5~1% |
年会費 | 永年無料 |
国際ブランド | MasterCard |
申し込み条件 | 18歳以上 |
特徴 | 貯まったポイントを勝手に現金に還元してくれる。 |
三菱UFJニコスが発行している年会費無料の「VIASOカード」は、ネットショッピングでもポイントが貯まりすいのが魅力のクレジットカード。
「POINT名人.com」を経由して楽天市場やYahoo!などで買い物すると、商品価格の10%のボーナスポイントがもらえる優れものだ。
またVIASOカードの最大の魅力は「1ポイント=1円」として自動で現金化してくれるオートキャッシュバックサービスである。
年会費も永年無料で、海外旅行保険も付帯していることから、かなり信頼できるクレジットカードであると言えるだろう。
リクルートカード
リクルートカード | |
還元率 | 1.2% |
年会費 | 永年無料 |
国際ブランド | VISA・JCB・MasterCard |
申し込み条件 | 18歳以上 |
特徴 | 驚異の基本還元率1.2%。シンプルなデザインも見逃せない。 |
人材系大手のリクルートから発行されているリクルートカードは、基本のカード還元率が1.2%という点が大きなメリットだ。
どこでお買い物しても1.2%という還元率はかなり魅力的で、貯まったポイントはホットペッパーやじゃらんなど関連サービスで利用できる。
また、より汎用的に利用できる「Pontaポイント」に交換して、提携する店舗で利用することも可能だ。
飲み会が多い学生にとっては、ホットペッパーでもポイントを上手に利用できるため、とてもお得に利用できるクレジットカードだと言えるだろう。
学生専用ライフカード
学生専用ライフカード | |
還元率 | 0.5~0.75% |
年会費 | 永年無料 |
国際ブランド | VISA・JCB・MasterCard |
申し込み条件 | 18歳以上25歳以下の学生 |
特徴 | 海外利用で利用総額の3%をキャッシュバック。 |
海外旅行に行く機会が多い学生におすすめなのが、学生専用ライフカード。
海外でのショッピング利用で3%キャッシュバックされるため、還元率だけを考えるのであれば、最強の学生カードだと言えるだろう。
また年間の利用金額によって還元率がアップするので、使えば使うほど還元率がお得になる。
携帯電話の利用料金を決済するだけで、Amazonギフト券500円分が手に入るキャンペーンも行っており、学生生活をする上でかなり魅力的であると言えるだろう。
まとめ
学生のうちからクレジットカードを持っておくことで、クレヒス(信用)を貯められたり、お金の管理がうまくなったりとメリットは多い。
ただ自分のライフスタイルに合っていないクレジットカードを選んでしまうと、かなり使いづらくなってしまうため注意が必要だ。
記事内で紹介したように、学生向けに作られているカードは、年会費が無料で還元率もお得に設計されていることが多い。
学生のうちだけしか適用されないお得なポイントをきちんと使えるようなクレジットカードを利用するように心がけておこう。